CULTURE

知っておくと便利なワインの種類!分類別の特長とは

ワインは赤ワインや白ワインといった色の他にも、醸造工程の違いで分類することができます。
ワインに詳しくなるために避けては通れない、ワインの基本4種類について学んでいきましょう!好みのワインを見つける際にも知っておくと便利な知識なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

知っておくと便利なワインの種類!分類別の特長とは

ワインの種類は4つに分類できる

まず基本中の基本、ワインの4つの種類とそれぞれの特長についてみていきましょう!

・スティルワイン
・スパークリングワイン
・フォーティファイドワイン
・フレーヴァードワイン

この中で、スパークリングワインは何となく想像できるのではないでしょうか。でも、それ以外のものは聞きなれない方も多いかもしれません。順番に解説していきますね。

実は、初心者さんにとって一番身近なのが、スティルワイン。非発泡性のワインです。いわゆる赤ワインや白ワイン、ロゼワインがスティルワインにあてはまります。

スパークリングワインは発泡性ワインのこと。ブドウ果汁は、発酵する時に二酸化炭素(炭酸ガス)を発生させるのですが、スティルワインの場合は、完成する段階では、自然に抜けてしまっています。

そこでスパークリングワインは、スティルワインの工程の後に、二酸化炭素をもう一度発生させてワインの中に閉じ込めるようにして造られます。この第二次発酵といわれるプロセスを瓶の中で行う場合やタンクで行うなど色々なタイプがあります。

フォーティファイドワインは別名酒精強化ワインとも呼ばれます。ワインの醸造工程中にアルコールを加えて、ワインのアルコール分を高めたものです。味にコクが出て、保存性が高まります。実はシェリーやポートワインもこれに分類されるんですよ!マデイラ、マルサラと合わせて4大酒精強化ワインとして有名です。

フレーヴァードワインはハーブやスパイスなどの抽出液や果汁を加えたもので、中にはそれらの蒸留酒を加えたものもあります。想像しやすいのはサングリアでしょうか。

スティルワインの種類

知っておくと便利なワインの種類!分類別の特長とは

スティルワインは前述のとおり、赤ワイン、白ワイン、ロゼの3種類が該当します。ここではそれぞれの特長を簡単に説明します!

どのスティルワインも、アルコール度数は9~14度あたりのものが多いです。

赤ワインは、黒ブドウを使用します。皮ごとブドウを使うので、皮に含まれる色素やタンニンが赤ワインに独特の色や渋味による深みを与えてくれるんですね。

渋味の度合いを知るためには、ラベルの「ボディ」を見ましょう。ライトボディがもっとも渋味が軽く、中間がミディアムボディ、しっかり渋味を感じたいなら、フルボディを選んでください。

タンニンの渋味がこってりとした脂の味をさっぱり洗い流してくれることから、肉料理には赤ワインが多く選ばれます。

赤ワインについての詳細は、別ページでも解説しています。そちらもぜひ読んでみてくださいね。

白ワインは赤ワインと違い、ブドウの果汁だけで発酵させます。もともと色が薄い白ブドウを利用し、皮も入れないことから、赤ワインに比べてタンニンが少なく色も薄いことが特長です。

白ワインには、甘口もあれば辛口もあります。初心者の方が楽しむ際は、まず飲みやすい甘口から試してみるのがおすすめ!辛口は魚料理と合わせるのも良いですが、あえて肉料理と合わせる方もいます。塩味のシンプルな味付けやホワイトソースであれば、肉料理と白ワインの組み合わせもおいしいですよ。

別のページ白ワインについて詳しく解説しているので、そちらもぜひご覧ください。

赤ワインと白ワイン、どちらを合わせれば良いのか分からない。そんな時に頼れるのが、ロゼワインです。

ロゼワインの代表的な製法は3つあります。まずは、黒ブドウで赤ワインのように造り、途中で果汁のみを引き抜く方法。色は濃い目、ほのかに渋味があるのが特長です。

次に、黒ブドウで白ワインのように造る方法。こちらは、色が薄くて渋味もほとんどありません。そして、黒ブドウと白ブドウを合わせて造る方法もあります。

ロゼワインは、辛口から甘口まであり、濃厚な料理にもあっさりした料理にも合わせることのできる万能タイプです。

醤油やみそとの相性も良いので、和食に合うロゼワインを探してみると面白そうですね。

ロゼワインについても、別のページで詳細をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

スパークリングワインの種類

知っておくと便利なワインの種類!分類別の特長とは

スパークリングワインはシュワシュワした口あたりが特長的で、さっぱりと飲めるものです。

・シャンパン

・スプマンテ
・プロセッコ
・カバ

この5つの種類を覚えておくと選びやすいでしょう。

シャンパンもスパークリングワインの一種です。フランスのシャンパーニュ地方で造られ、厳しい品質保証の規格をクリアしたものだけにシャンパンを名乗る資格があります。

アルコール度数は11%以上でなければならず、シャンパーニュ地方で収穫されたブドウのみを使用します。他にも、最低熟成期間やシャンパーニュ方式で造らなくてはならないなど、条件がこまかく定められています。

クレマンは、シャンパーニュ以外のフランスの土地で造られたスパークリングワインのことです。地域ごとに異なる規定によりブドウの品種や熟成期間などが定められています。

繊細な泡と味わいが魅力のクレマン最大の特長は、造られた地方名がワインに冠される点にあります。例えば、ブルゴーニュ地方で造られるとクレマン・ド・ブルゴーニュの名になるのです。

製造方法はシャンパンと同じシャンパーニュ方式なので、地域ごとの味を飲み比べてみる楽しみ方がおすすめです。

スプマンテはイタリア語で「発泡性の」という意味をもつ言葉です。イタリアのスパークリングワイン、スプマンテは地方ごとの特長が強く、果実味の強い辛口のものもあれば、優しい甘口のものもあります。中でも特に有名なのがプロセッコで、世界販売数量がシャンパンを超えるほどです。

プロセッコは青リンゴや白桃の香りが印象的です。辛口のプロセッコを飲んでいるのに、どこか優しい甘さを感じるような、さっぱりとした酸味を感じるような、そんな奥深い魅力をもっています。

最後に、スペインのスパークリングワインはカバが代表的です。シャンパンと同じ製法で造られているにもかかわらず、より手頃な価格で飲めるので、身近な本格派スパークリングワインとして愛されています。

ちなみに、1960年代あたりまではシャンパンについての厳しい原産地名称保護制度ができていなかったこともあって、カバをシャンパンと呼んでいたそうです。

スパークリングワインについて詳しくは別ページでも解説しています。そちらもぜひ読んでみてくださいね。

フォーティファイドワインの種類

知っておくと便利なワインの種類!分類別の特長とは

フォーティファイドワインは、以下の3種類が代表的です。

・マデイラワイン
・シェリー
・マルサラワイン

マデイラワインは、96度のグレープ・スピリッツを加えて酒精強化した後、加熱熟成し独特のフレーバーを与える製法です。

太陽熱を利用した天然加熱熟成をする場合や、3ヶ月~6ヶ月ほど35度~50度の乾燥炉内で加熱処理する場合があります。

シェリーはスペイン南部のアンダルシア地方で定められた産地でのみ造られたものをさします。実は、シェリーの名は英語表記。地元スペインではビノ・デ・ヘレスという名前です。

マルサラワインは、イタリアのシチリア島に伝わる伝統的なフォーティファイドワイン。ティラミスに用いられるお酒なので、名前を知らずとも多くの方が一度は口にしたことがあるのではないでしょうか。

他にも、マデイラワインのようにブランデーを加えたポートワインなどが有名です。ポートワインについては別ページで解説しているので、そちらもご覧ください。

フレーヴァードワインの種類

知っておくと便利なワインの種類!分類別の特長とは

フレーヴァードワインは、以下の3種類を抑えておくと良いでしょう。

・サングリア
・ヴェルモット
・レッチーナ

サングリアは、ワインにオレンジやレモン果汁を加えた飲み物です。スペインやポルトガルでよく飲まれているのですが、フルーティーな味わいと見た目の華やかさから、日本でもじわじわと人気が出てきています。

ヴェルモットは白ワインへハーブやスパイスをふんだんに(15種類以上)使ったもので、スピリッツも配合されています。イタリア発祥の甘口のものと、フランス発祥の辛口のものが存在します。

たまにはイタリアやフランス以外のワインが飲みたい!そう思ったら、レッチーナを試してみてはいかがでしょう?

レッチーナは、ギリシャ伝統のフレーヴァードワイン。松ヤニで風味付けした独特の味わいは、風味が強い料理にも負けない存在感が魅力です。

サングリアについては、別ページでさらに詳しく解説しています。そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

まとめ

ワインの種類って知ってる?そう聞かれたら、「赤ワイン、白ワイン、ロゼワインと、あとはスパークリングワイン!」と答える方が大半ではないでしょうか。

実は、この他にもフォーティファイドワインやフレーヴァードワインという種類が加わり、さらに細分化することもできます。

種類について知ると、ワインの奥深さを改めて実感するはず。どんどん色んなワインに挑戦してみてくださいね。