いろいろなワインを知りたいという方に、ぜひおすすめしたいのがワイン試飲会に参加してみることです。でもワイン試飲会は少しハードルが高いな、どのような場所なのか分からずに二の足を踏んでしまうという方は、こちらでワイン試飲会の参加方法やマナーについてご紹介しますので、参考にしてみてください。ワインをもっと知って、ワインの世界を広げる機会として、ワイン試飲会に行ってみませんか。
目次
ワインの試飲会ってどんなもの?
ワインの試飲会とは、その名のとおり、ワインを試飲することを目的とした会です。ワインの飲み方についてよく知らない初心者さんも気軽に参加できる一般向けの会やプロ向けの会など、ワインの試飲会といってもタイプはさまざま。お店が主催していることもあれば、ワイナリーで開催されるもの、メーカー主催のものや、ワイン生産国の大使館が開催しているものもあります。
ホームパーティー形式で、ワインの試飲というよりもワインを楽しみながら交流を深めたい方が集まる会もあります。料理に凝った会など、ワイン単体で楽しむものだけではなく、ひとつの要素をプラスした会も多いので、ワイン好きさんにとって見識を広める絶好のチャンスです。
参加費や目的は会によって異なるので、事前にきちんと確認しておきましょう。初心者さん向けの試飲会なら、ワインの知識がなくても大丈夫。これからワインを勉強するぞ!と考えている方の第一歩としてもおすすめです。
初心者さんは、自分なりの参加テーマを考えてから参加することがおすすめです。例えば、生産者の人の話を聞く、好みのワインを見つける、品種の違いを試して好きな品種を見つけるなどのテーマ設定はどうでしょうか。自分なりのテーマを持って参加すると、なんとなく試飲して、あっという間に時間が経って終わってしまったということが無くなりますよ。
ワイン試飲会参加のマナー
ワイン試飲会は、多くのワインを体験できる絶好の機会です。主催者側と交流しながら、できるだけ多くのワインの情報を仕入れましょう。
こういった場では、知ったかぶりをするのは大損!むしろ「詳しくないので、教えてもらえませんか」と正直に言ってしまったほうが、親切にいろんなことを伝えてもらえますよ。
生産者が来ている試飲会もたくさんあります。そのような場合は、直接サーブしてもらえることがあるので、思い切って質問してみましょう。質問すると、ブドウの栽培方法や造り手のこだわりなど、商品について店頭でソムリエに聞く以上の情報を話してくれるでしょう。
もちろん、ワインの試飲会では最低限のマナーがあります。初心者でワインの飲み方を知らないという方も、以下のマナーは意識してください。
・試飲会のルール(会の目的・グラス交換など)を確認しておく
20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されていますから、基本中の基本として、成人のみのメンバーで来場するようにしましょう。アルコールが出る場ですので、20歳未満の方はたとえ同行のみであっても不可だと思ってください。
初心者向けかプロ向けか、の他にも試飲会ごとのルールがあります。案内に記載されていることが多いので、注意点とともにしっかり確認しておきましょう。
会場内のルールについては、グラス交換の方法などをチェック。会によっては一人ひとつのグラスを受け取り、交換なしでさまざまなワインを飲むことも珍しくないので、きちんと会場内のルール説明を読み込んでおきましょう。
交換なしのグラスの場合、スパークリングワイン→白→赤の順で飲むと色が混ざる心配がありません。また、香りを楽しむという点からも、香りが強くないスパークリングワイン→白→赤の順番で飲むのは、おすすめです。もしくは会場にお水が置いてあれば、すすいでもよいでしょう。
試飲会場によっては、数多くのグラスが用意されていることもあります。しかし、だからといって、試飲するワインの種類を替える毎にグラスを交換するのはマナー違反です。基本的には、ひとつのグラスを複数回使うと考えておきましょう。
ただし、試飲の数が多いと、グラスを洗ってもワインの香りが取れないということがあります。その場合は、グラスを交換しても問題ありません。
ちなみに、使用したグラスは持ち帰りOKな場合もあるようですので、こちらも確認しておきましょう。
ワインを飲んだあとに、そのワインについての批判を大声で話すというのは避けたいもの。「ちょっと、このワインは渋くて苦手」「これは辛口だから、好みじゃないな」などと、マイナスなことと言ってしまうと、周りの人は純粋にそのワインを楽しめなくなります。
もちろん、ワインについて「美味しい」とか「風味が良いね」などと、良い評価を口にすることは悪いことではありません。ポジティブな言葉は、どんどん口にしてもいいでしょう。
ただし、参加者の中には先入観なしに、自分の感性でワインを評価したいという人も少なくありませんから、いずれにしても大声で感想を述べるのは、好まれません。感想を述べるなら、控えめなボリュームで言うようにしてくださいね。
・参加前も試飲会の最中も体調管理は万全に
お酒を飲む場ですから、体調管理は前日からしっかりと行っておきたいですね。体調不良の状態でワインを試飲すると、ちょっと飲んだだけで酔ってしまうということもあります。
また、ワインを正しく評価するという観点から考えても、体調を万全の状態にしておくのは大切なことです。
ワインは、その日の体調によって、風味や味わいなど、受ける印象が異なります。最良の状態でワインを評価することができるように、試飲会前と当日の体調管理には気を配りましょう。
参加中も飲み放題だと思って飲みすぎることのないように。試飲会は、飲み放題のお店ではありません。
飲みすぎてしまって、場の雰囲気を悪くしてしまったり、完全に酔っ払ったりしてしまったりしては、主催者や他の参加者に対して失礼に当たります。人が多い会や、会場自体が狭い会場では危険度が増すので、自制を忘れないようにしましょう。
また、自分がどれくらいの量のワインを飲めるのか分かっていなかったために、飲みすぎてしまうこともあります。あらかじめ、どれくらいの量までなら大丈夫か把握した上で参加するようにすると、飲みすぎてしまうという失敗を避けられるかもしれません。
・公共交通機関か徒歩で会場に向かおう
会場には徒歩で向かうか、電車やバス、タクシーなど公共交通機関を利用しましょう。自転車なら大丈夫、と勘違いする人がいますが、自転車も車両扱いされる乗り物です。うっかり飲酒運転になってしまわないよう、移動は自転車圏内でも公共交通機関を利用してくださいね。
・香水などにおいの強いものは避ける
香水やにおいの強いボディクリーム、ハンドクリームなどは使用を控えましょう。香りの強い柔軟剤を使って洗った衣服も同様です。
自分はワインの香りを楽しまないから気にしないと思っていても、他の人はそうではないかもしれません。
ワインは、香りも楽しむ飲み物です。香水などの強い香りが、ワインの香りの評価に影響を与えてしまうということは避けたいもの。
周りへの配慮を忘れず、誰もが楽しめる会にしましょう。
・吐器(とき)があれば活用しよう
注がれたワインは、全て飲む必要はありません。たくさんのワインアイテムを試すためには、用意されている吐器(とき)を活用して、酔わないように調節してください。お口直し用のパンや水もあるので、酔い対策としても利用したいですね。
ただし、お口直し用のパンは、お口の中をリセットするためのもので、空腹を満たすためのものではありません。食べ放題感覚で食べるということのないように注意しましょう。空腹状態にワインというのも良くないので、試飲会に参加する場合は、事前に香りや刺激の強くない軽食をとっておくようにしてください。
・ワインやブース、スタッフを長時間独り占めしない
多くの人が参加するので、一本のワインを独り占めしたり、同じブースの前を占領したり、スタッフを長時間独占することは止めましょう。どうしても知りたいということがあるならば、後ろに人が並んでいる場合は一旦ブースを離れ、再度空きができたときにブースを訪れるようにしてください。
気に入ったワインについて知りたいなら、先にスマホやカメラで写真をとっておいて、購入ブースや後日お店で詳しく聞く手もありでしょう。
ワイン試飲会参加の際の服装は?
ワイン試飲会というと、ビシッとキメた服装でなければ参加できない、と思ってしまう方も多いのでは。
そこで、ワイン試飲会に相応しい服装についてまとめました。「ワインの試飲会に行くための服がない」と諦めず、ぜひこちらを参考に衣装選びをしてみてくださいね。
会場の雰囲気に合わせる
ワインの試飲会が行われる会場は、以下のようにさまざまで、これといった決まりはありません。
・ホテル
・レストラン
・ワインショップやワイナリー
・個人宅
服装選びの基本は、会場の雰囲気に合わせること。個人宅のホームパーティー感覚で開かれている試飲会に、かっちりした衣装は似合いませんよね。ほどよくカジュアルで清潔感のある、親しみやすい服装が好まれるはずです。
ホテルでは会場だけではなく、ホテル全体のドレスコードを考慮しなければなりません。ジーンズやカジュアルスタイルをNGとする会場も少なからず存在するので、事前の告知内容や会場となる施設のドレスコードはきちんと確認しておきましょう。
ワイン試飲会に合う一般的な服装
迷ったときは、適度にラフ感とフォーマル感を出せるスタイルがおすすめ。男性ならスーツやシャツにジャケットを合わせる程度で十分です。
女性ならちょっとおしゃれな服装でOK。きれいめのパンツスタイルは動きやすくておすすめです。フォーマルすぎない格好でまとめてみてください。
どちらも白っぽい服は避け、万が一ワインが飛んでも目立たないダークカラーの服を選びましょう。
女性が注意したいのは、服装はもちろんですが、見落としがちになるのはバッグの存在です。人にぶつかりやすい大きめのバッグやリュックサックではなく、必要最低限のものが入るショルダーバッグあたりが無難です。チラシやワインリストを持ち帰る方は、ジャストサイズで邪魔にならないバッグがおすすめです。
まとめ
ワインの試飲会は、誰でも気軽に多くのワインを体験できるチャンスです。初心者向けのカジュアルなものなら、ルールや服装に悩むこともありません。香水をつけない・車では来場しないなど、必要最低限のマナーさえ守ることができれば十分です。
ワイン好き同士の交流の場としても、お気に入りのワインを見つけるトレジャーハンティングの場としても楽しめるので、初心者さんもどんどん参加してみてくださいね。