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ワイングラスの種類を知っておこう!選び方のポイントも紹介

香りも色も楽しむワインは、グラス選びも重要です。ワインの美味しさを手軽にアップさせるコツとして、グラス選びのポイントをご紹介します!

ワイングラスの種類を知っておこう!選び方のポイントも紹介

ワイングラスの種類や特長をご紹介!

ワインは、グラスの形状によって味の印象が変化します。同じワインでも、別の種類のワイングラスで飲むと、全く違うワインに思えるほど味が大きく変わるのです。

そのため、それぞれのワインが持つ特長を最大限に引き出すためには、ワインの産地や品質だけでなく、グラスにもこだわる必要があります。

ワイングラスは以下の部分で成り立っています。

・ワインを飲むときに口をつけるグラスのフチの部分:「リム
・そして、ワインが注がれる部分:「ボウル
・ボウルを支えるグラスの脚の部分:「ステム
・グラスの底の部分:「プレート

ブドウの品種ごとに最適なワイングラスは異なるため、飲むワインに合わせてグラスを選ぶようにしましょう。ワイングラスは、大きくボルドー型・ブルゴーニュ型・キャンティ型・モンラッシェ型・スパークリングワイン、シャンパン向きのグラスに分けられます。

それぞれの特長は下記のとおりです。

ボルドー型

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一般的なワイングラスよりも少し大きめで、ボウル部分がチューリップのような形をしています。この形状のワイングラスは、香りが立ちやすく、タンニンの渋みもマイルドに感じられるので、カベルネ・ソーヴィニヨン種やメルロー種のような重厚感のあるワインにピッタリです。

ブルゴーニュ型

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ボルドー型のグラスと比べるとボウル部分の丸みがふくよかで、可愛らしいシルエットが特長なのがブルゴーニュ型です。丸みが大きい分、空気に触れる面積が広いため、このグラスで飲むとワインの香りがしっかりと楽しめます。タンニンの渋みが少ない、ピノ・ノワール種などのワインとの相性が抜群です。

・キャンティ型

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ボルドー型やブルゴーニュ型のワイングラスと比較すると、一回り小さい形状です。汎用性が高く、テイスティンググラスにも使われるので、「まず1脚購入したい」という場合は、キャンティ型を購入するようにおすすめします。

・モンラッシェ型

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ブルゴーニュ型のワイングラスのような、丸いフォルムがポイントのワイングラス。最高峰の白ワイン「モンラッシェ」を味わうのに最適のグラスです。

ボウルの長さを短くすることで、白ワインのような揮発性の低いワインの香りを楽しむことができるように設計されています。

・スパークリングワイン、シャンパン向きのグラス

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スパークリングワインやシャンパンにおすすめなのは、フルート型のワイングラス。ボウル部分が細長くなっているので、炭酸が抜けにくいのが特長です。

ワイングラスが違うだけで味わいが変わる?!

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ワインを楽しむポイントは、香り・味・色と、さまざまです。赤ワイン・白ワイン・スパークリングワインなど各種の異なる魅力を最大限引き出すためには、最適な形状を選びましょう。

ワイングラスを選ぶ理由は、以下のとおり形状によって味わいが変わるためです。

香りの広がり方が異なる

ワインは香りの印象や変化も楽しむものです。そのため香りの印象や変化に影響する「リムの大きさ」と「ボウルの大きさ」を理解したうえでワイングラスを選ぶ必要があります。

ワインの香りがグラスの外に開放されやすいのはリムが大きなタイプで、グラス内に滞留しやすいのはリムが狭いタイプです。

このような特性も影響して、リムが大きく、ボウルが広いタイプは飲んだときに香りが広がりやすくなっています。反してリムが狭いものは、ワインの香りを長くボウルの中に留められるのが特長です。

温度も変化する

ワインそれぞれに適した温度があるように、味わいの印象は温度によっても変化します。ボウルの大きさによって注がれたワインの温度が上がるスピードは異なるため、特に冷やしたほうがおいしいワインを楽しむときは、ボウルのサイズに注意しましょう。

ワインの温度は、ボウルが大きいほど早く上がります。冷たいワインを冷たいまま味わいたいのであれば、小さいボウルのワイングラスがおすすめです。

リム(飲み口)の大きさでワインの感じ方が変わる

ワイングラスの種類を知っておこう!選び方のポイントも紹介

リムの大きさも、ワインの感じ方を大きく変える要素です。リムが大きいワイングラスは少し首を傾けただけで口に含むことができますが、スパークリングワイン用のようにリムが小さい場合は顔を上向きにする必要があります。

グラスの傾きも差が出るため、口内へのワインの流れ方や舌での広がり方が異なり、味や香りの感じ方にも影響します。

先にワインの果実味を感じ、後からワインの酸味とミネラル感を余韻として味わえるのがリムの狭いワイングラスです。飲み口が広い場合は舌全体にワインの味が広がりやすいため、同じワインを飲んでも酸味が強調されたように感じます。

ワイングラスの選び方!これさえ重視すればOK!

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「絶対に、一生、同じワイナリーの同じ銘柄の赤ワインだけを飲み続ける!」という方は稀でしょう。ワイン好きな方ほど、赤ワインも白ワインもその他のワインも、より多くの産地やワイナリーのものを体験してみたいはずです。

しかし現実的に、すべてのワイングラスを用意するには、それなりのお金も保管場所も必要です。長く愛用できるグラスを数点購入する方法が一般的でしょう。

「では、どんなワイングラスを選ぶべき?」と悩んでいる方へ、重視するポイントをご紹介します。

初心者さんはまずキャンティ型を選べば安心!

初心者さんの最初のワイングラスとしておすすめしたいのが、キャンティ型です。キャンティ型は万能型とも言われ、デイリー使いの赤ワインも酸味や果実味、タンニンの渋みをバランス良く味わうことができます。

ボルドー型やブルゴーニュ型は重厚感のあるワインを飲むことを想定した形でできており、白ワインを飲むと物足りなく感じます。キャンティ型は赤ワインにも白ワインにも使用できるため、「グラスをたくさん置くスペースがない」という方にもおすすめです。

日本酒などワイン以外のお酒も、香りを楽しみながら飲むことができます。

赤ワイン、白ワイン、スパークリングワイン用を1つずつ揃える

ひととおりは揃えておきたい、と考える方には、赤ワイン・白ワイン・スパークリングワインそれぞれに適したものを1つずつ購入する方法もおすすめです。

・赤ワイン…ボルドー型
・白ワイン…キャンティ型
・スパークリングワイン…スパークリングワイン用

上記のように汎用性の高いものを選ぶと、それぞれの特性をしっかりと楽しむことができるでしょう。

耐久性も視野に入れよう

ワイングラスは形状だけではなく、ガラスの薄さも影響して繊細です。水やドリンクを飲むコップと比べるとガラスが薄いため、ちょっとした衝撃で割れることもあります。

割れるのが心配な方は、購入時に割れにくいことを売りにしているワイングラスを購入してはいかがでしょうか。

収納のしやすさも重視しよう

ワイングラスはステム(脚)が付いているため、一般的な食器棚では収納しにくいものです。専用の箱に収納したまま保管する方法もありますが、箱から出して棚などに収納したいと考えている場合は、購入前に収納スペースを確認しておきましょう。

特にボウル部分が大きいものや、スパークリングワイン用の背の高いものは要注意です。

高級なワイングラスを購入するならこれがおすすめ

ワイングラスの種類を知っておこう!選び方のポイントも紹介

ワイングラスにも、ワインと同じく「グレード」が存在します。たとえば高級なワイングラスは原料にクリスタルガラスを使用している場合が多く、「軽い」「薄い」「割れにくい」のが特長です。

薄いため唇がグラスに触れたときの繊細なタッチはワインの味わいを邪魔せず、一般的なグラスよりも美味しくなります。また、人気ブランドであればワイン好きな方へのプレゼントとしても最適です!

リーデル

オーストリア発のリーデルは、創業250年の老舗。ワインごとに適した形のグラスを!と考えた最初のメーカーで、高級レストランでの信頼性も高いです。

手頃な価格帯なら、3~4千円程度で購入できます。もう少し上質なランクで探すなら、定価2万円の『リーデル ソムリエ 400/00 ボルドー・グラン・クリュ』あたりはいかがでしょうか。

熟練のグラスマイスターのみが手がける口吹きによって生み出された、ボルドーワインのためのグラスです。

こちらでリーデルのグラスを手頃なものからチェックできます。プレゼント用はもちろん、自宅用にもぜひ検討してみてください。

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バカラ

バカラは言わずと知れた有名メーカーですね。1764年の創業以来、その高い品質を多くの職人たちの誇りとともに次世代へ伝え続けています。

M.O.F.(フランス最優秀職人)の称号を持つ職人を多く輩出してきたバカラは、かなりの高級品ばかりなので、プレゼント需要のほうが高いでしょう。

とはいえ、4万円や5万円台の商品が多いバカラでも、今では1万円台で購入できるリーズナブルなタイプもあるので、思い切って買ってみては?

お手軽価格でひととおり揃えたい方には、3万円台のマイ シャトーバカラ セットがおすすめ。4つのグラスは世界中のあらゆるワインを美味しく飲ませてくれます。

ショット・ツヴィーゼル

ショット・ツヴィーゼルは耐久性が魅力です。航空会社にも採用されるその品質は、ドイツ企業らしさを感じさせますね。コスパも良く、最初のグラスにおすすめのメーカーです。

細くスッと伸びた脚が特長で、全体的にスタイリッシュな印象を与えるショット・ツヴィーゼルのグラスは、実はワインを注いだときの重さを考慮して製造されています。

疲れにくい重さに計算されているから、立食パーティーでも使いやすいのが嬉しいですね。リーズナブルな価格帯なら6千円台、ハイエンドなら2万円台です。

おすすめは機能美を兼ね備えた、ピュア・ループシリーズ(5~6千円台)です。リング状のカットやグラス底の直線的なデザインが、ワインと空気をほどよく馴染ませてくれます。

高い品質の中に、一風変わったデザインから生み出された合理性を楽しみたいなら、こちらのショット・ツヴィーゼルのラインアップもぜひチェックしてみてください。

 

ロブマイヤー

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オーストリア生まれのロブマイヤーは脚(ステム)の長さとグラスの薄さが特長的な、繊細なアイテムを得意とするメーカーです。

唇に触れる感触を優先するなら、ロブマイヤーはいかがでしょうか。ただし、繊細すぎるゆえに、取り扱いにかなりの注意が必要です。

主流の価格帯は、1万円台後半から2万円台前半あたり。装飾も美しいシャンパングラスは、8万円台とかなりの高級品です。

機能性だけではなく、繊細な仕事に価値を見出す方は、以下のリンクからロブマイヤーのラインアップもぜひ見てみてください。

 

ペルル

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ペルルは「高級グラスを使いたいけど、丁寧に扱うなんて無理!」という方にぴったりのメーカーです。

ドイツ企業らしい高品質ぶりを見せながら、価格はリーデルよりかなりお手頃。食洗機でバシャバシャ洗いたいなら、ペルルの丈夫さは注目です!飲み口はリーデルより厚みがありますが、継ぎ目などがない美しい仕上がりなので、使い心地が良いのが特長です。

価格は千円台が主流で、ペアグラスを買っても3千円台程度とかなりのお手頃感。日常使いのグラスを探すなら、まずはペルルを検討してみてはいかがでしょうか。

こちらのリンクからラインアップをぜひチェックしてみてください。

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びっくり!こんなワイングラスもある

もっと気軽にワインを楽しみたい!という方や、背の高いワイングラスは保管場所に困る、という方は、ちょっと変わった形状や素材のものを選んではいかがでしょうか。

ワイングラスとしての基本的な機能はそのままに、扱いやすく保管しやすいグラスも販売されています。

■ステムのないワイングラス

ワイングラスの種類を知っておこう!選び方のポイントも紹介

ワイングラスというとステムがあるものが一般的ですが、ステムのないワイングラスがあるのは、ご存じですか?

ステムのないワインタンブラーであれば、氷を入れてオン・ザ・ロックでワインを楽しむことができます。また、耐熱ガラスならホットワインに使うこともできるでしょう。

ワインの香りを立たせるためにワイングラスを回す「スワリング」も、ステムのないワイングラスのほうがしやすいというメリットもあります。

ステムのないワイングラスについては、こちらでチェックしてみてください。

 

■割れない素材でできたワイングラスもある

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ワイングラスというと、割れやすいというイメージがありますが、近年では割れない素材でできたグラスも販売されています。ワイングラスの美しさはそのままなのに耐久性があり、軽くて持ち運びもしやすいというメリットがあるアイテムです。

 

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まとめ

ワイングラスにも凝ってみると、家飲みでもビックリするぐらいワインの味が劇的に変わりますよ!

たくさん用意できない場合は、基本のチューリップ型でいつも飲むワインにぴったりのグラスをひとつ購入してみてください。汎用性の高いボルドー用やキャンティ用なら、まず失敗はしません。

グラス選びの基本さえ知っていれば高級ワイングラス選びにも役立ちます。ぜひ参考にして自分好みのワイングラスを手に入れてくださいね!