ワインが苦手な方でも比較的飲みやすいと噂のラングドックワイン。手頃な価格でおいしいワインを飲みたい方に、ぜひ知っておいてほしいワインの1つです。
そんなラングドックワインの魅力と、合わせたい料理についてご紹介します!ラングドックワインを最大限楽しむために、参考にしてみてください。
目次
ラングドックのワインの特長とは
以前は豊富なブドウの収穫量と盛んなワイン造りから、質より量を求める傾向にあったラングドックのワインですが、近年は品質を重視するワイナリーも増え、その向上は目覚ましいものがあります。
産地の特長
ラングドック地方はフランスの南西に位置し、地中海に面しています。スペインの国境と接するルーション地方と合わせてラングドック・ルーション地方と呼ばれることもあります。ラングドックは、上記地図のうち、ガール県(GARD)、エロー県(HERAULT)、オード県(AUDE)から主に成り立っています。
お隣のルーション地方と合わせたラングドック・ルーション地方としてのワイン生産量はフランス全体の40%を占めています。地理的表示のあるワインのうち、AOCワイン(いわゆる原産地呼称保護ワイン)の内訳は、白ワイン20%、赤ワイン65%、ロゼワイン15%。赤ワインの生産量が多いことが分かります。
ラングドック地方のほぼ全域が地中海性気候で、夏にほとんど雨は降らず、冬に集中するのでワインのブドウ栽培に適した地域です。夏はカラッと乾燥した暑さが続き、冬はどちらかというと温暖で、湿気が多いのもブドウの生育に良い影響を与えてくれます。
ブドウ品種の特長
ラングドックはブドウが育ちやすく、多くの品種が栽培されているのもこの地方の特長。例えば、以下のような品種のブドウが栽培されており、それぞれ異なった魅力をもっています。
<白ブドウ>
品種 | 特長 |
グルナッシュ・ブラン | 赤ワインに使われるグルナッシュ(ノワール)が白ブドウに変化したもの。酸化しやすいため熟成には不向き。 |
マルサンヌ | 白い花を思わせる繊細な香りと、ハチミツのような甘さがある。 酸味は強くなく、まろやかな風味。 |
ルーサンヌ | 芳醇でふくよかさを感じる品種。 ハチミツ、杏などの甘い香りとサンザシの香りが余韻を残す。 マルサンヌとブレンドされて使われることが多い。 |
ご紹介した白ブドウの他にも、ラングドックではブールブーラン種、ピックプール種、クレーレット種、ヴェルメンティーノ種、マカベオ種、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン種、ミュスカ・ダレクサンドリー種などが栽培されています。
<黒ブドウ>
品種 | 特長 |
グルナッシュ | 南フランスで栽培される高級ワイン用ブドウ品種の1つ。スペインが原産で、スペインではガルナッチャと呼ばれる。香りはスパイシーさの中に土の香りが混じり、味わいにおいてはやわらかなボディとコクを感じさせる。 |
ムールヴェードル | グルナッシュやシラーとブレンドされることが多く、タンニンや酸味が少ないのが魅力。 香りはブラックベリーなどの果実を思わせる。 |
シラー | 近年の栽培面積がかなりの増加傾向にある人気の品種。 黒胡椒のようなスパイシーな香りが特長で、ブレンドにも用いられ、スパイシーさを活かしつつ上品な味に仕上げられる。オーストラリアではシラーズとして重要な品種の1つ。 |
カリニャン | 濃い色調、非常に高い酸度と豊富なタンニンによる長期熟成に向いた品種。 グルナッシュやシラーとのブレンドに用いられることが多い。かすかにスパイシーさ、なめし革の香りがする。 |
黒ブドウもご紹介した品種の他、サンソー種、モラステル種などが栽培されています。
安価なテーブルワインのイメージが強かったラングドックですが、近年では高級ワインも登場するほど高品質なものが多くなりました。
もちろん、リーズナブルな価格のものも多いので、日常使いにもおすすめです!
ラングドックのワインを語るうえで欠かせない「ヴィナデイス」とは
ラングドックのパイオニアと呼ばれるのが、1967年に設立されたヴィナデイス。
ヴィナデイスは、ラングドック各地から集った、7軒の挑戦的で情熱あふれるブドウ栽培家によって始められたワイナリーです。互いのワイン造りのノウハウを共有し、集約させるために設立されました。現在ではフランス国内で有数のワイナリーに成長し、約8,000軒のワイン生産農家が加盟するフランス最大の農業組合組織です。伝統を守りつつ、時代のニーズにも柔軟に合わせ多くのワインを市場に送り出しています。
保有するブドウ畑は、約17,000haとフランス国内最大。「ワイン製造の川上から川下までの品質」、つまりブドウ畑から瓶詰めに至るまでの品質という概念を、ラングドック地方で初めて提唱したことで「ラングドックのパイオニア」と呼ばれています。
なお、同社のミティークブランドのラベルに描かれた、ふくろうのキャラクターは、ローマ神話に登場する女神ミネルヴァの遣いとして描かれ、智恵の象徴として知られています。 ラングドック地方で、生産者たちの叡智が結集し造られたワインという深い想いが込められているのです。
ヴィナデイス社のワインと合わせたいおすすめ料理
ワインを楽しむには、料理との理想的なマリアージュは欠かせませんよね!高品質のワインの良さを活かす組み合わせをご紹介します。
・ラ・キュベ・ミティーク(参考小売価格:1,800円)
http://www.sapporobeer.jp/product/wine/H930/index.html
ヴィナデイスでできあがったワインをさらに厳選し、ほど良いバランスでブレンドされた最高のワインが「ラ・キュベ・ミティーク」です。天候などにより、その味のクオリティが保てない場合は、販売さえも見送ります。
いつ飲んでも安定した味わいとハーブの香り。高品質だから、家族や気安い友達と特別な日を過ごすのにぴったりですよ!
そのスパイシーな香りにぴったりなのは、やっぱり味付けが濃い目の肉料理。チーズと合わせるのもおすすめです。
キュベ・ミティークへのエントリーワインとして、日本とフランスで共同開発したワインが、次に紹介する「エマ」シリーズです。
・エマ・ミティーク 〈赤)(参考小売価格:1,000円)
http://www.sapporobeer.jp/product/wine/PG41/index.html
厳選されたグルナッシュ種とシラー種のシンプルなブレンドですが、芳醇さが魅力です。タンニンがやわらかく、さっぱりとした味の料理にぴったりです。
例えば、トマトソースのピザやパスタ、あっさりめの肉料理との相性が抜群ですよ!
・エマ・ミティーク 〈白)(参考小売価格:1,000円)
http://www.sapporobeer.jp/product/wine/PG42/index.html
シャルドネ種とマスカットのブレンドで、しっかりとしたフルーティさを感じられるワインです。ブドウをそのまま口に放り込んだようなみずみずしさに、キリリとした辛口が絶妙。
野菜やお刺身などと合わせるのがおすすめです。野菜は天ぷらにしても合うので、いろんな野菜料理と組み合わせてみてくださいね。
共同開発のこだわりについては、こちらのページでご紹介しています。
http://www.sapporobeer.jp/wine/wine_opener/article/emma_mythique/
まとめ
手頃でとっても親しみやすいラングドックのワインは、確かな技術をもった生産者たちが高い品質を追求しはじめたことで、より奥深い魅力をもつようになりました。
ラングドックのパイオニアとも呼ばれるヴィナデイスがブレンドによって生み出したワインを、ぜひ何度も味わってみてくださいね。