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本格派ワインを味わうならフランスワイン!フランスワインの特長について

ワインの国といわれて誰もが思い浮かべる国のひとつが、やっぱりフランス!
生産量でもイタリアと首位を争っているフランスワインの特長と品質の見分け方についてご紹介します。
主要産地とともにおすすめのワインについてもご紹介しています。ぜひフランスワイン選びの参考にしてくださいね。

本格派ワインを味わうならフランスワイン!フランスワインの特長について

 

フランスワインの特長とは

フランスは古くから厳しい規定を設けているため、質的水準の高さでは常にトップレベルです。

一方、フランスワインは産地によって異なる特長を持っているため、一口に「フランスワイン」と言っても、それぞれ違った個性を持っています。

そんな個性の強い各地のフランスワインの品質と価格のバランスが保たれているのは、AOC(原産地呼称)制度という制度があるからなんです。

実は、イタリアをはじめ多くの国で用いられているワインの品質分類は、このフランスのAOC制度を真似たもの。

しかし、フランスほど厳格に取り決められているところはなく、それがフランスワインをより特長的かつ高品質なものにし続けています。

そんなフランスワインの産地は、10の地方に分けることができます。

・アルザス
・シャンパーニュ
・ロワール
・ボルドー
・ブルゴーニュ
・ジュラ・サヴォワ
・コート・デュ・ローヌ
・プロヴァンス
・ラングドック・ルーション
・南西地方

この中でもフランスワインの2大産地として名高いのが、多くの人が耳にしたことのあるボルドーとブルゴーニュです。

2大産地ボルドーとブルゴーニュについては次の項目で解説しているので、ここではその他の地方についてご紹介します。

■アルザス

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アルザス地方はドイツやスイスとの国境近く、フランスの北東に位置します。全長170kmを超える『アルザスワイン街道』では、試飲カーヴやヴィンシュトゥーブ(居酒屋)が立ち並び、多くの旅行者が訪れています。

ヴォージュ山脈を背後に広がるブドウ畑は、標高の高い場所にあり、寒暖差が激しいなどブドウ栽培に適した環境です。フランスとドイツどちらにも縁が深いアルザスらしく、ドイツの代表的なリースリング種を使った白ワインなどが有名です。傾向としては、辛口が多く造られている地方でもあります。

■シャンパーニュ

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フランスの北東部に広がるワイン生産地です。世界的にブランドが保護されているシャンパンが特に有名ですが、AOC認定はされないながらも、少量の非発泡性ワイン(スティルワイン)も生産されています。

シャンパン造りに用いられるブドウは代表的なシャルドネ種、ピノ・ノワール種、ムニエ種の3つを含んだ7品種。フランスの北部に位置するため、畑が霜や雹に見舞われることもあり、収穫年によって大きく異なる表情を見せるのがシャンパーニュ産ブドウの特長です。

シャンパーニュ地方でおすすめのワインは、シャンパーニュ・テタンジェが誇るこちらの一本です。

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シャンパーニュ・テタンジェ ブリュット レゼルヴ(参考小売価格:税抜6,700円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/MK16/

テタンジェは、その名を社名に掲げるテタンジェ家が、今なおオーナー兼経営者である希少な大手シャンパーニュ・メゾンです。ここでご紹介するブリュット レゼルヴは、ノーベル賞晩餐会でも振る舞われたアイテムです。エレガントでありながら、辛口ゆえのキレとフレッシュさが魅力です。

シャルドネ種に、赤ワイン用ブドウのピノ・ノワール種、ピノ・ムニエ種をブレンドした奥深く繊細な味わいが特長です。

桃などの果実と白い花の香りに、バニラやブリオッシュを思わせる甘いニュアンス。フレッシュかつクリスピーな味わいに、ハチミツのほのかな存在感が舌のうえで心地良く調和します。

食前酒としてはもちろん、メイン料理と一緒に楽しむにも最適です。スモークサーモンや新鮮な魚介類と合わせて、素材の味を楽しむのにもおすすめ。エビやカニ料理の濃厚な旨味にも、すっきりよく合います。

テタンジェのシャンパーニュなら親しい人へのプレゼントにも最適ですよ!テタンジェの歴史や取り組みについてもっと知りたい方はこちらをご覧ください♪ 記事:「シャンパーニュ「テタンジェ」の魅力とは?

■ロワール

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ロワール地方は、ロワール川流域にワイン産地が点在しており、石灰質、粘土質といった様々な土壌をもっている地方です。全長100kmほどの川と、周囲の山々による標高の対比により、海洋性気候や半大陸性気候をもっています。

一時期フランスの政治的中心地となった背景もあり、古城がそびえたつなどフランス的な風景も楽しめます。ミュスカデの他、有名なのがサンセールやプイィ・フュメです。

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そんなロワール地方でおすすめのワインは、ギィ・サジェのこちらの一本です。
ギィ・サジェ プイィ・フュメ(参考小売価格:税抜3,300円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/A714/

ギィ・サジェ社は、現会長の代になるまでわずか5ヘクタールの畑を持つ、家族経営により受け継がれてきた小規模なワイナリーでした。現在はロワール地方を代表するワイナリー5社のうちに入るほどまで成長し、ロゼワインも含むさまざまなワインを数多く生産しています。

ギィ・サジェ プイィ・フュメは、そんなサジェ家が代々受け継いできたワインのひとつ。ソーヴィニヨン・ブラン種のみで造られたその味わいは、辛口ながら芳醇で上品な果実味が特長です。

繊細な香りと優しい味が長い余韻を残し、どんな料理とも良く合います。舌平目のグリルのようにシンプルな料理だけではなく、魚の香草焼きのようにハーブの香りをしっかりと感じられる料理とも相性抜群です。

また、ヤギのチーズと合わせるのもおすすめ。食事と一緒に楽しむ他、チーズをおつまみに、おしゃべりを楽しむときにも最適な一本です。

 

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■ジュラ・サヴォワ

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フランス東部の、スイス国境付近に位置するのがジュラ・サヴォワの2地区です。中央ヨーロッパで2番目の大きさをもつレマン湖を挟むように、フランスとスイスが隣接している地域なのですが、ジュラは湖の北西に、サヴォワは南側に存在します。

ジュラ山脈の麓に広がるジュラは冷涼な気候をしており、固有品種のサヴァニャン種の産地としても有名です。

サヴォワはローヌ川沿いで、世界各地で愛飲されているミネラルウォーターの採水地でもあります。そのため、良質な水由来のミネラルがブドウにもたっぷり含まれているのです。

■コート・デュ・ローヌ

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フランス南東部にあるコート・デュ・ローヌ地方は、ローヌ川に沿うように南北に細長い地形をしているのが特徴的です。巨大な規模に基づいた生産量はボルドーに続き、フランスで第2位を誇ります。

北部と南部で主に造られるワインが異なり、北部ではシラー種の赤ワインやヴィオニエ種の白ワインが、南部では複数のブドウ品種をブレンドしたワインが多く造られています。

コート・デュ・ローヌのワインでおすすめなのは、この地のワイン醸造の歴史を作り出した樽職人、アンリ・ブアション氏創設のカーブ・サン・ピエール社による一本です。

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カーブ・サン・ピエール コート・デュ・ローヌ〈赤〉(参考小売価格:税抜1,700円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/F259/

コート・デュ・ローヌでワインの樽職人アンリ・ブアション氏がワイナリーを創設したのは、1898年のことでした。1950年代に入ると、サン・ピエール地区に熟成蔵を建て、熟成やブレンドなど高品質なワイン造りに欠かせない技術を磨いていきます。

その際、初めて蔵でできたワインに名付けられたのが、ワイナリーの名にもなった『カーブ・サン・ピエール(Caves Saint Pierre)』です。次第に拡大された自社のブドウ畑は、現在約4万ヘクタールにも及び、コート・デュ・ローヌ地方のワインの歴史の一角を担う重要な存在となっています。

そんなカーブ・サン・ピエール社による赤ワイン、コート・デュ・ローヌは、グルナッシュ種、サンソー種、シラー種の3品種をブレンドしたミディアムボディです。伝統的なAOCランクのフランスワインという印象とともに、スパイシーな香りと長い余韻が個性を引き立てています。

肉料理全般に合う包容力は、チーズと合わせても美味しくいただけます。メイン料理に合わせるのはもちろん、おつまみ片手に夜のリラックスタイムを楽しみたい方にもおすすめです。

 

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■プロヴァンス

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フランスの南東部に広がるプロヴァンス地方は、西にローヌ川、南に地中海があり、東部はイタリアとの国境に触れています。港町マルセイユも、実はこのプロヴァンスにあります。ワインと新鮮な魚介類が織り成す最高のマリアージュを楽しめるのが、この地方最大の魅力です。

生産量の約90%をロゼワインが占めるという、フランス最大のロゼワイン産地でもあるプロヴァンスは、ミネラル感のある白ワインやスパイシーな赤ワインも造られています。

そんなプロヴァンスのワインでおすすめの一本は、シャトー・ミニュティーのエム・ド・ミニュティーです。

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シャトー・ミニュティー エム・ド・ミニュティー(参考小売価格:税抜2,000円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/LE73/

フランス プロヴァンスの華やかなイメージを映しとったような淡いピンクが特長のロゼワインです。生産者であるシャトー・ミニュティーは、コート・ド・プロヴァンスでわずか23しか存在しないClassed Growth(クリュ・クラッセ)の一角を担う名門ワイナリーです。

そんなシャトー・ミニュティーが手掛けたロゼワイン、エム・ド・ミニュティーは手ごろな価格ですが、高級ロゼワインのシャトー・ミニュティーの技術が凝縮された一本です。

果実味が広がる華やかな味わいは、フレッシュさも感じさせます。牛肉のグリルやエビのグリルなど、シンプルな料理で素材の旨味を楽しむときに合わせたいワインです。アプリコットパイなど、デザートとの相性もぴったりです。

 

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淡いピンク色がとてもステキなワインですね!ミニュティーのワインについてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています♪ 記事:「プロヴァンスのプレミアム ロゼワイン・ミニュティーの魅力をご紹介

■ラングドック・ルーション

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フランス南部に位置するラングドック・ルーションの両地方は、地中海性気候が特長。夏は暑く、カラッと乾燥しており、冬は温暖で湿度があります。

そんなブドウ栽培はもちろん、野菜や果実の栽培にも適したラングドック・ルーションでは、世界最大のオーガニックワイン見本市「ミレジム・ビオ」が毎年開催されています。ミレジム・ビオが開催されるようになったのは、現地のオーガニックワイン農家の有志たちの努力の賜物。

1993年から開催し、当時はわずか数十ブースしかなかった出店が、2015年には800を超え、今やフランスを代表するオーガニックワインの生産地となりました。

ラングドック地方でおすすめなのは、ヴィナデイスの赤ワイン、ラ・キュベ・ミティークです。

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ヴィナディス ラ・キュベ・ミティーク(参考小売価格:税抜1,650円)
https://www.sapporobeer.jp/product/wine/H930/

ヴィナディス最大の特徴は、家族経営によるワイナリーではなく、生産農家からなる協同組合という点です。1967年に設立され、現在は約2500軒の生産農家が加盟しています。

南仏特有のテロワールが作り上げる独自性を重視しつつも、時代のニーズに合わせて柔軟な適応力を持つヴィナディスが世に送り出す、ラ・キュベ・ミティーク。ミディアムボディで初心者さんにも飲みやすいワインですが、しっかりと複雑で奥深い味わいを楽しめるのも魅力です。

野生のベリーのような果実香と、胡椒やハーブを思わせるスパイシーなニュアンスは、エレガントな調和を見せてくれます。まろやかな口当たりは繊細な印象を持ち、柔らかいタンニンがどこまでも優しい後味を演出します。

焼肉やハンバーグなど定番の肉料理と合いやすく、ウォッシュタイプのチーズやウナギの蒲焼など、肉料理以外のこってり系料理とも相性ぴったりです。

 

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■南西地方

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ボルドー地方とラングドック・ルーション地方に挟まれている南西地方は、知る人ぞ知る高品質ワインの宝庫。複数の河川や山々が点在するうえ、西側に大西洋がある南西地方は、地域ごとの多様性に富んだテロワールが魅力です。

南西地方で造られるワインの質の高さは、12世紀ごろには既に確立していたのですが、当時は物流でボルドーワインを優遇する政策があり、それほど有名ではありませんでした。

しかし、そのような背景があるおかげで、深い歴史と高い品質をもつにもかかわらず、コストパフォーマンスに優れたワインを楽しむことができるのです。

ブルゴーニュとボルドーの違い

フランスワインの2大産地、ブルゴーニュとボルドーにはどのような違いがあるかご存知ですか?どちらも有名な産地ですが、比べてみると特長が異なることに驚きます。

・ブルゴーニュワインの特長

本格派ワインを味わうならフランスワイン!フランスワインの特長について

ブルゴーニュはボルドーに比べ、夏は暑く冬は寒い大陸性気候が特長的です。保水に優れた石灰質の多い地質で、ピノ・ノワールが育つのに最適な地域でもあります。

古代ローマの時代からブドウ栽培が盛んだったブルゴーニュは、6世紀ごろにワイン造りが多くの修道院で行われるようになりました。

ボルドーワインが醸造所(シャトー)ごとに格付けされるのに対し、ブルゴーニュは畑ごとと、かなり小規模。そのため、ブルゴーニュワインは家族経営で小規模に生産されてきました。

ワインの女王、ボルドーに対して、ワインの王様と呼ばれるブルゴーニュのワイン造りは、ひとつのブドウ品種で造るモノセパージュが特長です。

ブルゴーニュで有名な赤ワイン用のブドウ品種といえば、やっぱりピノ・ノワール種。繊細でエレガントな味わいが特長的で、まるみを帯びた印象です。

白ワイン用のブドウ品種ならシャルドネ種が有名ですね。酸味の強いフレッシュなものから、樽で熟成された丸みのある味や香りを楽しめるものまで幅が広いことが特長です。

・ボルドーワインの特長

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ボルドーではメドック地区をはじめ長期熟成型のワインが多く造られています。気候は比較的温暖な海洋性気候

地質はガロンヌ川とドルドーニュ川、そして2つの川が合流したジロンド川の流域で異なります。

ジロンド川左岸に広がるメドック地区は、2つの川から運ばれてくる砂利や粘土質など複数の土が混ざり合っています。

複数の品種のブドウを合わせるアッサンブラージュと呼ばれる手法により、重厚ながら全体的な調和がとれたワインに仕上がっているのがボルドーワイン最大の特長と言えるでしょう。ボルドーワインはワインの女王とも呼ばれています。

赤ワインにはカベルネ・ソーヴィニョン種やカベルネ・フラン種、メルロー種といった品種のブドウが使われます。

ボルドーの赤ワインは旨みや甘さ、タンニンの調和が良く、香りがしっかりと感じられます。

白ワインにはセミヨン種、ソーヴィニョン・ブラン種などのブドウが使われます。味わいは、果実味を感じられる爽やかな酸味が特長的な辛口のものから、甘口の貴腐ワインまで多彩です。

またひとつフランスワインの知識が身に付きましたね!ボルドーとブルゴーニュの違いについて詳しく知りたい方はこちらへどうぞ♪ 記事:「知っておきたいボルドーとブルゴーニュの違い

ボルドーの格付け

ボルドーでは、ブドウ栽培からワイン醸造、瓶詰までを同じ生産者によって行われるワインをシャトーワインと呼び、醸造所(シャトー)ごとに格付けされるワインの中には、世界最高峰のものも多く、5大シャトー(ラフィット・ロートシルト、ラトゥール、オー・ブリオン、ムートン・ロートシルト、マルゴー)が代表的です。

シャトーの格付けは、1855年の第1回パリ万博を盛り上げる目玉としてナポレオン3世によって行われました。

しかし、当時はメドック地区の3シャトー(ラフィット・ロートシルト、ラトゥール、マルゴー)とグラーヴ地区のオー・ブリオンが1級とされ、4大シャトーに留まっていました。5大シャトーとなったのは、ロスチャイルド財閥の努力と財力によってムートン・ロートシルトが加えられた1973年のことです。

パリ万博にて選ばれたメドック地区のシャトーの1つ、ラフィット・ロートシルトは、ナポレオンが1位と認めた最上級のシャトー。今でもボルドーの特級格付け第1級として世界的に注目されています。

ラトゥールは高レベルのテロワールを有しており、他にはない深みのあるワインに仕上がるのが特長です。長期熟成に適したラトゥールのワインが飲み頃を迎えるのは、10年以上の歳月をかけてじっくり育てた後。恵まれた土壌をはじめとした高環境が作り出す、複雑な味わいが楽しめます。

オー・ブリオンはメドック地区のシャトーばかりが1級を勝ち取っていく中、唯一1級を得たグラーヴ地区のシャトーです。その理由は、当時からあまりにも有名すぎたため、ナポレオン3世も無視できなかったからなのだとか。

優雅な貴婦人とも呼ばれるオー・ブリオンは薫り高くエレガントな味わいが愛され続け、フランスで国際的な催しが行われる際は必ずといって良いほど振舞われています。

ムートン・ロートシルトは、先述のとおり最後に1級へ加わったシャトーです。ロスチャイルド財閥の並々ならぬ努力と財力、そして影響力によってようやく認められた格付けの変更は、後にも先にもムートン・ロートシルトのみ。ヴィンテージごとに異なる芸術家のラベルを採用していることから、コレクター人気も高いシャトーです。

5大シャトーの中でも特に優美で女性的だと評されるのが、マルゴー。ヘミングウェイをはじめとする数々の著名人を魅了し続けてきたその味わいと香りは、ボルドーワインを表す「フランスワインの女王」の名が良く似合います。

フランスワインのAOC制度とは

フランスワインの特長とは

1935年に制定された法律により、フランスワインの品質は一定基準に保たれています。その法律で生まれたのが、AOC(原産地統制呼称法)制度です。

この制度に基づいて造られた高品質なワインだけが、AOCワインとして原産地を名乗ることができます。

ちなみにAOCは、Appellation d’Origine Contrôléeの略。たとえばAOCボルドーは、ラベルにはAPPELLATION BORDEAUX CONTROLEEと記載されているので、見つけてみてくださいね。

AOCワインは約400。生産地域のみならず、ブドウの品種や1ha当たりのワイン生産量など、たくさんの条件をクリアしたワインのみがAOCと名乗れます。

初心者さんでも手軽に高品質なものを選べるのがAOCのメリットです。一方で、最近は緩やかな規定のテーブルワインでも品質が高く人気を呼んでいるものもあります。こうしたものを見つけるのも、また違ったワインの楽しみ方と言えるでしょう。

実はこのAOC制度、2009年にEU規定の変更にともない、分類内容ががらりと変わりました。以前はAOCの下にAO VDQS,Vin de pays,Vin de Tableと続いていたのですが、現在はAOP,IGP,Vin de Tableと分類されています。

AOPは「Appellation d’origine protégée(原産地呼称保護ワイン)」のことをさし、特定の地域や品種など規定に沿って生産された上級ワインです。

これに次ぐIGPは「Indication géographique protégée(地理的表示保護ワイン)」の略で、上級でないにしろ地域や品種が定められているもののことです。旧来の格付け表記では、Vin de Paysに相当します。

Vin de TableはAOPやIGPほど厳密な規定がなく、特定の生産地域が表記されていません。格付けとしては下級のテーブルワインにあたります。

ランクでワイン選びをする際は、2009年以前のヴィンテージワインではAOC制度を、2009年以降のワインではAOP制度を参考にしてみてくださいね。

※ワインについては、記事掲載時点での情報です。

まとめ

フランスワインには10の産地がありますが、とくに有名なのはボルドーとブルゴーニュ。

地質も歴史も違うこの2つのフランスワインは、使用可能なブドウ品種や、それらを一種類か複数使うのかも違います。

AOC制度(あるいはAOP制度)に裏打ちされた品質の高さが魅力のフランスワインをより深く楽しむためにも、飲み比べをおすすめします。

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◆リンク
サッポロビールが提供する、フランスワイン
http://www.sapporobeer.jp/wine/winery/france/index.html