CULTURE

シャトーとは何?ドメーヌとの違いについても解説

フランスワインに関する話の中では必ず出てくる「シャトー」という言葉。今さら「シャトーって何?」とは聞けないという方のために、シャトーが何なのかご紹介します。

シャトーの定義やシャトーとドメーヌの違いがどこにあるのか分かってくると、フランスワインがより一層楽しめるようになります。最後におすすめのシャトーワインもご紹介していますので、「どれを選んだらいいのか分からない」という方は参考にしてくださいね。

フランスワインを語るうえで欠かせないシャトーについて徹底解説

ワインの「シャトー」とは?

シャトーとは、ボルドー地方において、ブドウ畑を所有し、栽培、醸造、熟成、瓶詰までのワインの製造を行う生産者のことです。ただし、上記の定義にあてはまっていなくてもシャトーを名乗る場合があります。ボルドー以外の地方に多くみられます。

■シャトーの特徴

ボルドー地方でブドウ畑を所有し、栽培、醸造、熟成、瓶詰までのワインの製造を行うワイン生産者に与えられた名称であるシャトー。フランス語でシャトーは「お城・大邸宅」を意味しています。

ワインの生産には、大きな醸造所やブドウを栽培するために広大な敷地が必要になり、そのためシャトーと呼ばれるようになったと言われています。

シャトーが他の銘醸地と異なる特徴としては、ひとつの畑をひとつのシャトーが所有しているという点です。

■ボルドーの五大シャトーが有名

ボルドーでは、シャトーごとに1級から5級まで5段階で格付けがされています。60ほどあるシャトーの中で、最高峰の1級を獲得しているのが5つのシャトーです。

ボルドーメドック地区にある「シャトー・ラフィット・ロートシルト」、「シャトー・ラトゥール」、「シャトー・マルゴー」、「シャトー・オーブリオン」。そこにクラ―ヴ地区の「シャトー・ムートン・ロートシルト」を加えた5つが、ボルドー五大シャトーと言われています。

なお、格付けで何級を取っているのかということは、ワインのラベルを見ただけでは分かりません。ラベルに記載されているシャトー名を見て、「このシャトーは2級だったな」などと判断する必要があるのです。なかなか初心者には難しいですよね。知りたい場合には、ワインの説明を確認したり、シャトー名から調べてみたり、お店のスタッフに聞いてみることをおすすめします。

ワインの「シャトー」と「ドメーヌ」の違いは?

フランスワインを語るうえで欠かせないシャトーについて徹底解説

フランスワインが好きな方であれば、「ドメーヌ」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。ドメーヌはシャトーと同様、ワインの栽培から製造まで行う生産者のことです。では、シャトーとドメーヌにはどんな違いがあるのでしょうか?

■ドメーヌの特徴とは?

シャトーがボルドー地方のワイン生産者の名称であるのに対し、ドメーヌはブルゴーニュ地方の生産者の名称です。

ブルゴーニュ地方は、フランス革命後に国が畑を細分化して農家に分け与えたという歴史があり、小規模な単位でワイン造りをしているドメーヌが多くいます。

ワインの生産量も少ないため、人気のドメーヌが生産したワインは高値で取引されることも少なくありません。

■シャトーとドメーヌの最大の違いは?

ボルドーのシャトーは、ひとつの畑をまるまる所有していますが、ブルゴーニュでは、ひとつの畑を複数の所有者が管理していることがほとんどです。広い畑になると100人弱もの所有者がいるというケースもあるようです。

ドメーヌによって栽培、醸造、熟成、瓶詰に差がありますので、同じ畑であっても味や価格も大きく異なってくることがあります。ここが、シャトーとドメーヌの最大の違いでもあり、フランスワインの面白いところでもあります。

「ボルドーとブルゴーニュの違い」についてはこちらの記事も参考にしてください。
http://www.sapporobeer.jp/wine/wine_opener/article/bordeaux_burgundy_difference/

シャトーのワインをご紹介

ボルドーといえば赤ワインがメインですが、白ワインを生産しているシャトーもあります。ここでは、シャトーのおすすめのワインを紹介していきます。

フランスワインを語るうえで欠かせないシャトーについて徹底解説 コーディア シャトー・フラン・マイエ (参考小売価格:4,400円)

深いルビー色が美しいフルボディの赤ワインです。シナモンのような洗練された香辛料の香りがあります。樽で1年間熟成されているので、ボリューム感のあるタンニンを持ちながらも、なめらかな飲み口です。

 

 

 

 

 

フランスワインを語るうえで欠かせないシャトーについて徹底解説 コーディア シャトー・ラ・チュイルリー〈赤〉 (参考小売価格:2,100円)

輝くような深みのある赤い色調が印象的なワイン。微かにスミレを感じさせる香りがあり、丸みのあるタンニンを持つ滑らかな味わいです。

 

 

 

 

 

フランスワインを語るうえで欠かせないシャトーについて徹底解説 コーディア シャトー・ラ・チュイルリー〈白〉 (参考小売価格:2,100円)

鮮やかな麦わら色で、柑橘系の香りの中にクルミやドライフルーツの香りも感じさせます。酸のフレッシュさを味わうことができるワインに仕上がっています。

 

 

 

 

 

フランスワインを語るうえで欠かせないシャトーについて徹底解説 コーディア シャトー・ラ・クードレ・キュベ・プレステージ〈赤〉 (参考小売価格:1,400円)

花束のような香りが楽しめるミディアムボディの赤ワインです。豊かな香りで、食卓がパッと華やかになります。フルーティさとともに成熟したタンニンも楽しめる一本です。

 

 

 

 

フランスワインを語るうえで欠かせないシャトーについて徹底解説 コーディア シャトー・ラ・クードレ・キュレ・プレステージ〈白〉 (参考価格:1,400円)

しっかりとした味わいが特長で、桃やカシスの香りと深い味わいが楽しめる白ワインです。

※ワインについては、記事掲載時点の情報です。

 

 

まとめ

フランスワインを語るうえで欠かせないシャトーについて徹底解説

シャトーとは、ブドウ畑をボルドー地方で所有し、そこで栽培、醸造、熟成、瓶詰までのワインの製造を行う生産者のことです。また、ひとつのブドウ畑をひとつのシャトーで所有しているという特徴もあります。

ボルドーの五大シャトーが有名ですが、いずれも値段がかなり高いので、本当に特別な時にしか飲むことができないワインです。とはいえ、品質が良くお手頃なシャトーのワインも多くありますので、味わいや香りなど好みに合わせてチョイスするのもいいですね。