CULTURE

スペイン産のリーズナブルなスパークリングワイン「カバ」を楽しむ

おいしいスパークリングワインといえば、高級なイメージのあるシャンパン!という方も多いでしょう。でもシャンパンって、高くてなかなか手がでませんよね。

普段から楽しめる上質なスパークリングワインを探しているのなら、スペインのカバがおすすめです。ここでは、スペインのスパークリングワイン、カバについて紹介します。

スペイン産のリーズナブルなスパークリングワイン「カバ」を楽しむ

「カバ」っていったいどんなワイン?

カバは、スペインの指定された産地で生産したブドウのみで造られるスパークリングワインです。カバとは、カタルーニャ語で洞窟を意味します。かつては洞窟で製造されていたためにこの呼び名がついたのだそうです。

「カバとシャンパンは同様においしい」とよく言われますが、その昔はカバのことをシャンパンと呼んでいたこともあったそうです。

スペイン産のリーズナブルなスパークリングワイン「カバ」を楽しむ

しかし原産地名称保護制度が導入され、シャンパンとカバは明確に区別されるようになりました。でも、カバはシャンパンと同じトラディショナル方式(瓶内二次発酵)という醸造方法で造られているんですよ。

カバには白とロゼがあり、どちらも強い炭酸をもち、爽快感のあるスパークリングワインです。

カバに使われている主なブドウ品種

カバに使われている主なブドウの品種とその特長をみていきましょう。

マカべオ種

長期熟成ができる品種。フレッシュな果実感と花のアロマが特長です。

チャレッロ種

ワインの骨格となる品種です。渋みがあり、複雑なミネラルを感じられるワインが造られます。

パレリャーダ種

ワインに上品さを与えてくれます。みずみずしいマスカットやライチのような味わいをもち、柔らかなワインを造ります。

その他の品種

・シャルドネ種
・マルバシア・リオハーナ種
・ガルナッチャ・ティンタ種
・モナストレル種
・トレパット種
・ピノ・ノワール種

カバの認定生産地域

フランスのスパークリングワインの代表であるシャンパンは、その産地がとても狭く限定的です。ところがスペインのカバは広い産地でカバを名乗ることを認められています。

シャンパンとカバは同じ製法で似ていると先ほど触れましたが、それでもカバがリーズナブルなのはこの産地の広さが理由でもあります。

カバの生産は、その95%をカタルーニャ州が担っています。カタルーニャ州はスペインの北東部、地中海側にあります。中でも特に生産が盛んなのは、バルセロナ県のサン・サドゥルニ・デ・ノヤです。

カバの味わいとマリアージュ

スペイン産のリーズナブルなスパークリングワイン「カバ」を楽しむ

主に地中海の傍で造られているカバ、いったいどのような味がするのでしょうか。カバと一緒に楽しみたい料理と合わせて紹介します。

カバの味の特長は、なんといってもそのバランスの良さにあります。強すぎず弱すぎない酸味は、どのようなシーンにも合わせやすいです。また、自己主張しすぎない味わいで様々なテイストの料理にも上手に合わせてくれるでしょう。

カバには甘口から辛口まで様々なタイプがあり、さらにロゼも楽しめます。スペインのワインですからもちろんスペイン料理と良く合いますが、中華や和食と合わせてもおいしくいただけますよ。

N060ドゥーシェ・シュバリエ ドライ6イリG01外観

スペイン料理と合わせるのであれば、 ヴィニデルサ・ドゥーシェ・シュバリエ・ドライ(参考小売価格:税抜1,308円)」がおすすめ。定番のパエリアはもちろん、新鮮野菜をおいしく食べられるバーニャカウダにもぴったりです。こってりとしたバーニャカウダのソースが、カバの酸味で口当たりがさっぱりとしますよ。ちょっとリッチにイベリコハムと合わせるのもgood!

 

 

 

 

スペイン産のリーズナブルなスパークリングワイン「カバ」を楽しむドライでスパイシーなカバは濃い目の中華やエスニックにぴったり。上品なカバ、「グランバック(参考小売価格:税抜2,208円)」には主張の強すぎない和食を合わせてみましょう。

 

 

 

 

 

 

ヌヴィアナ カバ<ブリュット>_外観.image

辛口のカバ、「コドーニュ ヌヴィアナ カバ<ブリュット>(参考小売価格:税抜1,100円)」には塩気のきいたおつまみがよく合います。スモークサーモンやナッツなどと合わせて楽しんでみてください。

 

 

 

 

カバの製造方法とは

スペイン産のリーズナブルなスパークリングワイン「カバ」を楽しむ

どんな料理とも相性抜群のカバ。スペインではどのように造られているのでしょうか?

・収穫
毎年9月、ブドウがワインに適した状態になったのかを見極め、収穫が開始されます。

・圧搾
フルーティでフレッシュなワインになるよう、少しずつ丁寧に圧搾します。

・一次発酵
果汁に酵母を加え、一次発酵によってベースワインを造ります。

・調合
一次発酵で造ったベースワインをブレンドし、納得のいく味わいになるよう調節。

・瓶内二次発酵
シャンパンと同じく、酵母と糖分を加え、瓶内で二次発酵させます。

・熟成
2カ月の二次発酵を終えた後、さらに2~5年の熟成が必要です。

・動瓶
熟成中、長い年月をかけて、少しずつゆっくり瓶を回しながら瓶口を下に倒立させていきます。

・澱抜き
瓶の先にたまった澱(おり)をワインごと凍らせ、仮栓を抜くと炭酸の圧によって澱が飛び出します。

・補酒
澱抜きで減った分のワインをここで加えます。この補うためのワインには糖分が加えられており、この糖分量でカバの味わいが変わります。

・打栓
出荷の前にコルクを打ちます。

・出荷
ラベルを貼って出荷。これでやっとカバが市場に出回ります!

カバの熟成表示と品質ごとの分類

スペイン産のリーズナブルなスパークリングワイン「カバ」を楽しむ

カバは長い年月の熟成を経て造られますが、その熟成期間によってワイン法による表示が変わります。品質の良いものを買いたい時には、この表示を参考にしてみましょう。

レセルバ

瓶貯蔵の熟成期間が15カ月以上のカバはレセルバと表示されます。何も表示されていないカバは熟成期間が9カ月程度のものです。

グラン・レセルバ

瓶貯蔵の熟成期間が30カ月以上のものはグラン・レセルバと表記されます。

カバ・デ・パラへ・カリフォード

2016年に新たな格付けができました。それが「カバ・デ・パラへ・カリフォード」です。瓶貯蔵の熟成期間は36カ月以上、しかも単一畑から採れたブドウを使用したカバのみに与えられる表示です。

この対象として発表されたのは12の畑。より熟成期間も長くなり、今までのカバの味わいとは違ったカバのワインを楽しめることでしょう。

まとめ

リーズナブルで毎日でも楽しめるスパークリングワイン、カバ。シャンパンと同じ製法で造られていますから、「毎日飲めるほどシャンパンが好き!」という方には、カバをおすすめします。

カバには甘口から辛口まで様々なテイストのものがあります。ロゼも含めると、バリエーションは本当に豊富です!和食、洋食、中華、イタリアン、さらにはデザートとも相性抜群。

いつもの食卓に華やかなカバを添えて、お手軽にパーティー気分を味わってみてはいかがでしょうか。