
![]()
ボンタン騎士団は、中世騎士道の流れを汲む、ボルドーワイン振興に貢献した人々に送られる名誉号。日本ではあまり知られていませんが、ワイン関係者にとってはあこがれの称号です。サッポロビールでもすでに何名かの騎士がおりますが、2001年はその功績が認められ、社長(当時)の岩間辰志が任命されました。右の写真は、ボンタン騎士団任命書とボンタン騎士団のメンバーである証のピン。正式な手続きを経て任命されたことを証明し、今後メドック、グラーブ、ソーテルヌ、バルサックのぶどう畑やセラーを訪問した際は樽を12回木槌で叩いて歓迎する旨が記されています。
ボンタン(卵の白身をとく木製の椀。見たところ何の変哲もないのですが、関係者にとっては重要なシンボルとなります)
候補者達は一人ずつ名前を呼ばれ、略歴を紹介されます。ちなみに写真後列一番右の人がボンタンを持っています。
騎士団メンバーが着用する、クラシックなスタイルのローブ。
入団する候補者達が誓いの言葉を述べているところ。
フランスの各ワイン産地には、その地のワインの名声を高めることを目的に、騎士団が作られています。ボンタン騎士団はその中でも歴史が古く、1949年、フランス・ボルドー地方のメドック、グラーブ両地区にあるワイン生産者やワイン商などが創設したものです。ボンタン騎士団は仏全国に76あるワインのコンフリー(振興愛好団体)の一つ。その精神は中世の騎士道にのっとったもの。「この世にもし完全というものがあり得ないならば、われわれはせめてその到達し得ない目標に向かって、あくなき前進を続けよう」との理念の下、ブドウ栽培や醸造法の研究、ワイン生産者への情報提供や教育、広報活動などを行っています。ボンタン騎士団は数ある騎士団の中でも規模が大きく、ワイン関係者にとってはあこがれの称号です。2000年にはボンタン会の創立50周年という記念すべき年に当たり、これを機にガロンヌ川の左岸を統一した会にしようということで、貴腐ワインの銘醸地であるソーテルヌ・バルサックのコマンダリーも入れた「Commanderie du Bontemps Medoc et Graves, Sauternes-Barsac」が発足しました。
ボンタン騎士団に入会するには、騎士団のメンバーの推薦が必要です。入会式は、ボルドーで葡萄の花が咲く時期でもあり、ワインに関するお祭りが多く行なわれる6月に行われます。2001年のボンタン騎士団の入会式もそのお祭りのさなか、6月21日に行われました。「ボンタン」とは、ワインの清澄のために使用する卵の白身をとく木製の椀のこと。ワイン造りの象徴であるとともに、その独特の丸い形によって会員同士の平等を意味するとか。入会式には、候補者達はタキシードの着用の出席が義務づけられています。騎士団のメンバーは伝統的なスタイルのローブと帽子をかぶっています。候補者は観衆に一人ずつ紹介された後ボンタンに手をかざし、「今後もボルドーワインの振興に誠心誠意努めます」という意味の誓いの言葉を述べ、晴れて騎士団の一員として迎え入れられます。
受賞者の中には有名人も多く含まれており、古くはボブ・ホープ(アメリカのコメディアン/1972年叙任)や、ジェラール・ドパルデュー(フランスの俳優/1986年叙任)、最近ではジャッキー・チェン(香港のアクション俳優/1998年叙任)などが任命されています。
ローブ姿のサッポロビール社長(当時)岩間
ボンタン騎士団のパーティ。深夜2時を過ぎてもまだ続行中
