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世界初!ビールの「泡の色」を測定~「新鮮なビールの泡はより白く美しい」「クリスタル麦芽は泡の色を鮮やかにする」~

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2018年9月13日

 サッポロビール(株)は、ビールの「泡の色」を測定する方法を世界で初めて開発し(注1)、鮮度が良いビールの泡がより白いこと、ビール醸造に用いる麦芽の種類により泡の色調が変化することを発見しました。今後この技術を、より白く美しい泡を実現するための品質管理や、泡の色調にまでこだわった新商品の開発に応用していきます。

 この研究では、人間の肉眼でしか感じられなかったわずかな泡の色の違いを客観的な数値として評価し、ビールの鮮度や麦芽の種類によって泡の色が変化することを明らかにしました。この新しい「泡の色」の測定方法は、「2次元色彩計(注2)」を応用した画期的なものです。本方法を「泡」の評価に適用した研究としては世界初の取り組み(注1)で、ビールの分野においても初めての活用事例です(注1)。

 当社は原料である麦芽やホップ、ビールの新鮮さなど原料開発から醸造方法に至るまで、おいしさにこだわって研究を行ってきました(注3)が、本研究では味覚で味わうおいしさだけでなく、視覚で感じられるおいしさにまで研究を進め、その研究成果を世界的なビール学会であるBrewing Summit(ブリューイングサミット:2018年8月12日~15日・米国サンディエゴ)にて報告しました(写真1.・注4)。

 当社は、ビールの魅力をさらに引き出す研究を推進し、さらなるビールの楽しみ方を提供していきたいと考えています。

 

 

1. 新鮮なビールの泡はより白く美しい

 淡色ビールを様々な条件で保管し「泡の色」を測定したところ、新鮮なビールのほうが「泡の色」がより白く、その泡は人間の肉眼で見ても美しく見えることを明らかにしました。


図1. 淡色ビールを保存した時の泡の白さの変化

 
 図1.では、ビールの「色差(高い値ほど白さ悪化)」の値が製造(充填)後の保管期間や高い保管温度に比例して高まり、「白さ」が悪化していくことが分かります。製造(充填)後のビールの老化は時間の経過や保管中の高い温度によって進行する(注5)ため、新鮮でおいしいビールの泡は“白く美しい”といえます。逆に、実際にビールを楽しむ際にも白く美しい泡を追求することがおいしいビールにたどり着く一つの方法となる可能性も示唆されました。

 当社では「サッポロ生ビール黒ラベル」を中心に原料から醸造方法に至るまで生ビールの新鮮なおいしさにこだわり、その鮮度を保ったまま、お客様にお届けできるように多様な研究を行ってきました(写真2.・注3)。本研究成果もその一環となります。

                     

2. クリスタル麦芽は泡の色を鮮やかにする

 「クリスタル麦芽」は麦芽の焙煎工程中にメイラード反応を進ませる伝統的な製法でつくられる色麦芽の一種です。「クリスタル麦芽」と「黒麦芽」で醸造したビールの「泡の色」を比較した結果、両者の泡の白さを示す「色差」は同じでしたが、図2.に示すように泡の「色調」が異なり、「クリスタル麦芽」を用いて醸 造したビールの泡は、より色鮮やかであることが明らかとなりました。

 なお、2018年9月11日に限定発売した「琥珀ヱビス缶」では、香ばしい風味や琥珀色の美しい「液の色」を実現するため、クリスタル麦芽を一部使用しています。

図2. クリスタル麦芽と黒麦芽を用いたビールの泡の色調(L*a*b*色空間色度図)

図2.の説明:泡の白さ(色差)が同じ「クリスタル麦芽」「黒麦芽」で作ったビールの泡の色をLab色空間で比較すると「クリスタル麦芽」を使用したビールは、明度を示すL値や、彩度を示すb値の値が高く、図の中心から離れており、より「色鮮やかな泡」であることが示されています。

※L*a*b*色空間:物体の色を表すため一般的に使用される表色系。明度をL*、色相と彩度を示す色度をa*、b*で表す。数値が大きくなるに従って色あざやかになり、中心になるに従ってくすんだ色になる。

 

      
               写真1. Brewing summit での発表             写真2. サッポロ生ビール黒ラベルの泡

 

(注1)当社調べ

(注2)2次元色彩計:

静岡大学下平教授(現・特任教授)と(株)パパラボ社の共同研究で開発された「特殊フィルター」を採用することで、人が見たままの色域を再現できる。また、2次元(面)による測色により、人が見たままの色を“忠実に再現・測定”し、色にとどまらず、質感や絵柄までを比べることができる。

(注3)ビールの新鮮さ、ビールの泡、旨さ長持ち麦芽に関するこれまでの研究での当社受賞歴:

当社は以下の研究テーマで農芸化学技術賞および日本育種学会賞を受賞しています。

2000年 農芸化学技術賞 「抗酸化製造法の展開-ビール品質劣化の理論的解明からその応用まで」

2015年 農芸化学技術賞 「ビール泡品質向上への一貫した取組み」

2015年 日本育種学会賞 「リポキシゲナーゼ欠失変異を利用した高品質ビールオオムギ品種の育成」

(注4)Brewing Summit:

米国のビール学会であるThe American Society of Brewing Chemists (ASBC)とMaster Brewers Association of the Americas (MBAA)では、例年個別に開催している年次大会を2010年以降、4年に1回、Brewing Summitとして合同で開催しており、世界的に権威のある国際学会大会の一つ。

(注5)ビール酒造組合 編:ビールの基本技術(三版) p.125-134

以上

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