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ホーム > 会社情報 > ニュースリリース > 2012年 > ビール原料よりRSウイルス感染予防成分を発見(2012年12月5日)

ビール原料よりRSウイルス感染予防成分を発見~ホップの苦味成分にRSウイルスの増殖抑制効果と炎症抑制効果~

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2012年12月5日

サッポロビール(株)は、札幌医科大学医学部の澤田典均教授、小島隆准教授と共同研究を行い、ビール原料のホップに含まれる苦味成分「フムロン(注1)」にRSウイルス感染(注2)の予防効果、およびRSウイルス感染による炎症の緩和効果があることを、ビール原料成分では世界で初めて発見しました。
RSウイルスは、主に乳幼児に感染率が高く、秋から春にかけてウイルス感染が流行することが知られています。予防のためのワクチンや効果的な治療法がない上に、重篤な呼吸器疾患に至るケースもあり、近年大きな問題になっています。一方で成人の場合は、ウイルス感染しても軽い風邪の症状でおさまるため、RSウイルスの感染に気づきにくいと言われています。そのため、RSウイルスは家族内で感染することも考えられ、乳幼児だけでなく成人も日常的にウイルス感染の予防に注意する必要があります。
このような背景の下、本研究では食品成分の摂取による有効なRSウイルス感染予防効果を目指し、これまでに様々な薬理作用が認められているホップの苦味成分「フムロン」のRSウイルス感染に対する予防効果を研究しました。特に、RSウイルスの最初の感染経路である、鼻粘膜におけるウイルス感染を予防することが重要であると考え、ヒト由来の鼻粘膜上皮細胞を用いて検証を行いました。
 まず、RSウイルス感染に対する「フムロン」の予防効果を検証するため、RSウイルスに感染したヒトの鼻粘膜上皮細胞に「フムロン」を添加し、無添加の細胞とRSウイルス感染の指標である「RSV/Gタンパク質」の発現量を比較しました。その結果、無添加細胞では感染24時間後に「RSV/Gタンパク質」の発現量が上昇したのに対し、「フムロン」の添加細胞では、24時間経過しても発現が抑制されることが確認できました(図1)。また、免疫蛍光染色(注3)により、細胞の「RSV/Gタンパク質」を赤色に染色したところ、無添加細胞ではRSウイルスの感染で赤く染まりましたが、「フムロン」の添加細胞では、大幅に抑制されることが確認できました(図2)。これらの結果より、「フムロン」に鼻粘膜上皮細胞におけるRSウイルス感染の予防効果があることが分かりました。

次に、RSウイルス感染による炎症に対する「フムロン」の緩和効果を検証するため、炎症反応の指標である「IL-8」の鼻粘膜上皮細胞における分泌量を測定しました。その結果、無添加細胞では、ウイルス感染後、時間経過と共に分泌量が増加するのに対し、「フムロン」の添加細胞では、時間が経過しても分泌量が増加しないことが確認できました(図3)。
この結果から、「フムロン」にRSウイルス感染による炎症を緩和する効果もあることが分かりました。本研究の成果により、毎日の生活で「フムロン」を摂取することにより、RSウイルスに対して感染しにくい身体づくりに貢献することが期待できます。
今後、サッポロビールはホップ成分である「フムロン」のRSウイルスに対する効果メカニズムの検証を行うと共に、食品や飲料への利用を検討していきます。さらにビール原料の成分による様々な健康機能についての研究開発を進め、健康食品市場における新たな提案につなげたいと考えています。

(注1):「フムロン」
ビール原料のホップに含まれる苦味成分で「アルファ酸」とも呼ばれる。ホップには鎮静効果や消化改善効果など、様々な機能を持つ成分が含まれ、サッポロビールはホップ成分の新しい機能性について研究を進めている。
(注2):RSウイルス(respiratory syncytial virus)感染
RSウイルスは気管支炎や肺炎など、呼吸器疾患の原因となる病原性ウイルスで、乳幼児の大半が感染すると言われ、重症を引き起こす恐れもある。
(注3):免疫蛍光染色
抗原抗体反応を利用して、抗原(本試験ではGタンパク質)の存在および局在を観察する方法。

以上

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