■名古屋のラーメンといえば、知る人ぞ知る卵とじラーメン!
創業は屋台のラーメン店。営業は夜間のみだが、1日500杯を売る時もある超繁盛店だったという。現在の場所にお店を構えたのは昭和43年だった。開店当日、売れたラーメンはたったの5杯。それが名物卵とじラーメン誕生のきっかけとなった。

▲卵とじラーメン。全卵が豚骨と名古屋コーチンでとったスープの中に溶け込み、水分と脂分を乳化。味わいをまろやかにする役割を果たしている。特注の極細多加水麺は製造された当日に使い切るのが基本。飲んだ後にもぴったりの体に優しいラーメンだ。650円。

▲上から大ぶりのエビを贅沢に使ったエビマヨ980円、ぎょうざ380円、手羽先500円。サッポロ生ビール(中)は500円で提供する。
「ラーメンが売れなかったのは、それまでのお客様に十分移転の情報を伝えられなかったことも原因だったと思います。でも暗い屋台で出すものと、明るいお店の中で出すのでは、見た目のイメージが変わる。周囲が澄んだスープのラーメンを出している中で、背脂が浮いたこってりしたラーメンを提供して人気を呼んでいたのですが、それまでの常連さんも明るいところで、そのラーメンを見てびっくりしていたそうです」
と説明してくれたのは、現在の店主、加藤浩晴さん。同じラーメンなのに、見た目の印象で、味のイメージまで変わってしまうということだ。
これを克服するために、試行錯誤して開発したのが、ラーメンだれに全卵を加えて、スープで割る卵とじラーメン。こってりした味わいがまろやかになり、卵が脂分を包み込み、見た目もしつこさを感じさせない。特注の極細麺との相性もよく、より独自性の高い一品ができあがったわけだ。
この卵とじラーメンはたちまち人気を呼び、ほどなく屋台の時と同じようにお客様で賑わうようになった同店は、歓楽街から住宅地へと移り変わるエリアの変遷の中で確実に成長。09年8月には隣の店舗を吸収する形で店舗を拡張。その後、確実に前年対比売上げアップを続けている。

▲店内の賑やかな雰囲気が外に伝わるガラス窓も店舗の特徴。清潔感溢れる店内も幅広い客層を集めるポイントになっている。

▲一番手前が、ご主人の加藤浩晴さん。多店化を踏まえ、スタッフ数は多くなっている。
■万全の準備を経て多店化に着手
客層は幅広い。午後5時半からの営業だが、早い時間は、ファミリー客やカップル客、遅くなるとビジネスマンが増えてくる。客単価は1000円ほどだが、これはラーメンだけのお客様と生ビールとつまみの一品、それに食事ものの組み合わせというお客様に2分された結果の数字。
「あくまでもラーメンを主役にしながら、軽く飲んで楽しめるサブメニューの開発を進めています」と加藤さん。
小ぶりのぎょうざは創業当時からの伝統的なヒットメニューだが、これに加え、ここ数年の間に少しずつ入れ替えながら導入してきた一品メニューの内、安定した人気を得たものを定番メニューとしてラインアップしてきた。
「ラーメンだけでは物足りないという遠来のお客様のご希望に応えるというのが一番の目的ですが、基本的にはスピーディーに提供できるものでなくてはなりません。商品提供の早さも重要なポイント」と加藤さんは説明する。
またこうしたメニュー開発は、多店化を見据えた試行錯誤の一環でもあり、そのための人材育成も進んでいるという。
「ラーメンの調理に繊細さを必要とするため、その技術がしっかり伝えられた上で、多店化に着手したい。今はスタッフ一眼となってその目標に向かっているところです」と加藤さん。多店化を望むお客様の声も高まり、まずは、同じ名古屋市内の繁華街立地に2号店を出店する計画である。
萬珍軒(名古屋市中村区)
- [住所]
- 名古屋市中村区太閤通4-38
- [電話]
- 052-481-8824
- [営業時間]
- 18:00~25:30
- [定休日]
- 日曜日、第3月曜日
- [店舗規模]
- 50坪65席
- [客単価]
- 1000円
- [URL]
- http://www.manchinken.com/


