■悪循環を断ち切るリニューアルの決め手はご当地メニュー
3・6(さんろく)街は旭川市を代表する歓楽街。JR駅から徒歩5分ほど。3条6丁目という住所からそう呼ばれるようになった。「わらくや」が立地するのは、そのエリアの端にある飲食ビルの4階。フリ客にはちょっと入りづらいアプローチである。

▲相山正樹店長のよく通る声もお店の活気づけには欠かせない。接客のコンテスト、第4回S1サーバーグランプリ全国2位の実力者。

▲客層は幅広いが、30~40歳代のビジネスマンがやはり中心になる。週末はファミリーやカップル客など客層も広くなる。
同店を運営するプリコ(株)は現在、旭川、札幌に10店舗の飲食店を展開。その創業の場所となったのが、この店舗。元々大手居酒屋チェーンの店舗として作られた物件だったというが、幾度かの業態転換を経て同社が運営するようになったという。
「以前は焼肉からジンギスカンに業態転換したお店でしたが、ブームが過ぎると4階までお客様を引き上げるパワーがなくなってしまった。もっと幅広い来店動機に対応するためリニューアルを決断しました」と説明するのは、相山正樹店長。
リニューアルオープンは07年6月。「費用をできるだけ抑えて、イメージを変えた」と相川店長がいうように基本的な造作には大きな変化はない。ホールを左右に分断する通路の脇に提灯を設置し、天井部分に竹材を通すようにして路地裏のような雑多なイメージを演出。また、15室に分けられる客席の壁面はメニューポップを隙間なく貼り、大衆酒場の雰囲気を出す。そして、店内に流れるのは昭和歌謡。リニューアルのテーマは<昭和浪漫の懐かし居酒屋>である。

▲ホルモン三吉
塩ホルモン、醤油ホルモン、辛味噌ホルモンをセットにしたメニュー。1000円で提供する。それぞれ、同店独自の仕様で仕込まれており、単品だと塩400円、醤油、辛味噌が450円となる。単品で人気上昇中なのが、パイナップルピューレと醤油をベースに甘めのたまり醤油を加えた醤油ホルモン。

▲手前から自家製麺を使ったラーメンサラダ480円、年間を通じてフレッシュなジャガイモを使用する北あかりのポテトフライ400円。サッポロ生ビール男前メガジョッキは980円で提供する。奥はホルモン三吉。
■ご当地メニューを新しい主力メニューに
メニューの柱に据えたのは塩ホルモン。「塩ホルモンは旭川がルーツといわれています。そのご当地メニューを中心にして、売り物を明確にした構成にしました」と相山さんは説明してくれた。地元で仕入れることが可能なホルモンの試食を重ね、下処理の段階でホルモンの内部まで味が染み込ませたものに決定。「臭みがまったくなく、噛み続けても味がなくならない。ホルモンが苦手な人にもお勧めできるもの」と相山さんは言う。
そして、この白ホルモンをアピールするための秘策が、お通しとして提供すること。お店でもっとも自信のあるメニューを一番に食べて欲しいという考えからだ。お通しは400円で約70g。初めての人はまず驚くが、ほとんどのお客様がホルモンを追加で注文してくれるという。
その他、北海道ならではのホタテのバター焼き(580円)やラーメンサラダ(480円)、網焼きか専用鍋を選べるジンギスカン(980円)は夏の観光シーズンにはなくてはならないメニュー。
「初めに口にするものは重要。そこに一番自信のあるメニューを持ってくることで、いいイメージで次のメニューも楽しんでもらえているようです」と相山さん。さらに、
「お客様が増えることで、自然と従業員のモチベーションもアップ。活気のなさがさらなる客数減に繋がるという悪循環を抜け出せたことが何より大きい」と説明してくれた。
リニューアル後は着実に客数を伸ばし続け、さらに貼り出したPOPの効果もあって客単価もアップ。同社にとって期待の業態に成長しているようだ。
わらくや(北海道旭川市)
- [住所]
- 北海道旭川市3条6丁目アークヒルズビル4F
- [電話]
- 0166-22-7705
- [営業時間]
- 18:00~27:00
- [定休日]
- 年中無休
- [店舗規模]
- 67坪80席
- [客単価]
- 3000円
- [URL]
- http://www.prico.net/warakuya/


