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繁盛の極意

負けるな個店、好機あり。

空間計画(株)代表取締役
野口信一さん

年々外食市場規模は細るばかりです。特に脅威になっているのが「中食」、コンビニエンスストアのテイクアウト弁当・惣菜です。彼らの「食」は物販であり原価率は50%を超えるもの。他方飲食店ではどうでしょう。そこまで原価をかけているところは少ないはずです。ではどうやって強い「異業種」からの侵食を防ぎ、勝ち抜くか、ここが問われています。
 こうした中で飲食店、特に個店に強みを見出すとすれば「お客様とお店の距離が近い」ということでしょう。「いやされる」「わかってもらえる」といったエモーショナルな価値を提供することが可能だということです。物販に勝てる根拠はここにあります。ただしお店がお客様の安心感の上にあぐらをかいていてはいけません。「飽きることが人の習慣」であるからです。怖いことです。
 ではどうすればいいか。何といっても、たゆまぬ販促活動がポイントになります。販促を単なる値引き割引きと考えるのは大間違いです。目的はあくまでも「飽きられない」「忘れられない」「(お店から)卒業されない」…にあるのですから。グランドメニューを年2回改定する、季節メニューはしっかり年4回(旬毎)打つといったことは必須です。流通業界(特にデパ地下やコンビニ、食品スーパーなど)では「52週カレンダー」があって実にキメ細やかな販促を打ち続けています。その意欲と手法は見習いたいものです。特に日替りメニューや挟み込みメニューの更新は有効です。
 とにかく負けない個店づくりは、メニューを磨き上げることから出発しなければなりません。
 手の加わったものがお客様の支持を得ることに間違いはありません。完熟のトマトや極太のアスパラ、大粒の牡蠣やホタテ…プレミアム感のある素材の価値をプロとして最大化する調理、提供法を編み出さなくてはなりません。それをホールスタッフに正確に伝え、お客様との間で新しい価値を持つコミュニケーションが発生する…これが理想型です。
 最後に、予め想定した営業活動が乱れているのでは?と疑問を感じられている方にひと言申し上げておきましょう。
 自店の強みであるはずの「業態コンセプト」(与件に基づいてどんな価値をどのようにお客様に提供するべきか)をチェックして、真の強さを整理してみてください…これを経営者、店長、スタッフの間で一致させてください。全員のイメージを形にして、お店の基本形に戻ることです。
 試してみてください、この作業だけでお店のパワーは一段とアップするはずです。

 

Profile

のぐち しんいち
空間計画株式会社代表取締役。「理論+感性=飲食店」の考え方で繁盛をサポートする。「業態バランスシート」を用いた体系的な飲食店プロデュース、コンサルティング活動をはじめ、飲食店スタッフやメーカー・酒販店営業担当者向けのセミナー講師など、多岐にわたって活躍。
http://www.kukankeikaku.co.jp