
加藤タキ

- コーディネーター。米国誌リサーチャーを経て、オードリー・ペップバーン、ソフィア・ローレンのCMなど、国際間のコーディネーターの草分け。講演、著述ほか様々なメディアで活躍。「難民を助ける会」副理事長などボランティアにも励む。
9年前、104歳で逝った私の母は、生涯現役をつらぬき
明治、大正、昭和、平成を生ききった。
晩酌は欠かさずいつもビール、“生”が大好きだった。
住まいが恵比寿サッポロビール工場に連なる丘にあり、
夏になると、電車をビアホールにしつらえた
ガーデンの賑わいに惹かれ、散歩がてらによく行ったものだ。
玄孫のような年代の妻夫木聡くんに、大人エレベーターに
乗って104階のボタンを押してもらいたかったな…。
「日常のささやかな営みの中に、心に深く染み入る感動があるの。
好奇心と感動は元気な長寿の秘訣よ」と語る加藤シヅエに、
彼はナニを質問し、どのように盛り上がっただろうか…。
ビール好きのDNAは、しっかり私が継いでいる。
サッポロ生ビール黒ラベルを味わいながら、母に想いを馳せた。
104階は叶わなかったけれど、よろしければ妻夫木くん、
65階でお待ちしますよ。
母としてはとっくに子離れしているはずなのに、スイスに留学中の息子のことが、いつだって気にかかる。
出張の多い夫のことも、元気でハッピーに仕事をしていると信じつつも、やっぱりいつも気にかけている。
サッポロ生ビール黒ラベルのことは、家にいるときはごく当たり前のように飲んでいるが、外で食事をするときは、レストランに置いてあるかどうかがとても気になる。
そう、私にとっては、家族愛のようなもの。
今年の元旦は久し振りに夫婦だけで過ごしたが、旅先で静かに2人で黒ラベルを飲みながら、遠くの息子の様子を語り合った。
ひと口目のうまさが飲み干すまで長持ちするなんて~!
進化した☆生を楽しむとき、私は穏やかな安心感に充たされる。













