
植島啓司

- 宗教人類学者。東大大学院(宗教人類学専攻)博士課程修了。NYニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ客員教授、関西大学教授、人間総合科学大学教授など歴任。著書『聖地の想像力』『偶然のチカラ』他多数。
こちらが物心つく頃には、もう母が大のビール好きだということに気がついていた。父はまったく飲めないので、母はぼくに期待するものがあったようだった。そして、その期待どおり、ぼくも大のビール好きに育っていった。
うちではいつもサッポロの黒ラベルに決まっていた。彼女は料理がキライだったので、それはぼくにとってまさにおふくろの味だった。二人で飲むと際限がなかった。数年前に母がこの世を去っても、その習慣だけはいまも続いている。













