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ホーム > お店とエリア > 近畿エリア(大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良・和歌山) > CITY LIGHTS 豊岡 > vol.02 カバンにこめた未来と希望

カバンにこめた新たな未来と希望。

バッグワークス株式会社 代表取締役 高島 茂広さん

たかしま しげひろ
1954年、兵庫県豊岡市生まれ。1954年創業の豊岡市の鞄メーカー「バッグワークス」代表取締役。2000年に現社名に変更。1989年より兵庫県鞄工業組合の理事および理事長を18年間歴任。

高島 茂広さん

自社ブランドを発信するメーカーへと一新

——1954年に豊岡で創業して以来、カバンづくり一筋のバッグワークス株式会社。近年は自社ブランド商品の「しごとのかばん」シリーズがヒットするなど、新たな展開をされていますが、まずは会社がある豊岡という街のカバンの歴史について教えてください。

高島 豊岡鞄のルーツは、円山川の淀みや周りの湿地帯に自生する“コリヤナギ”を使った柳行李などの紀柳製品。1000年を超える歴史があり、奈良時代から始まったといわれています。江戸時代には藩の奨励策もあって全国へと商品が流通し、明治になるとトランク型の柳行李が登場。これが現代の豊岡鞄へと繋がっていきます。特に戦後の高度成長期に豊岡は鞄産地として急速に発展しました。最盛期は300社ほどのメーカーがありましたが、生産拠点としての中国の台頭やバブル景気の終焉、リーマンショックなどが次々起こったことでその数は激減。今は70〜80社ぐらいになっていると思います。

トランク型の柳行李
高島 茂広さん

——そういった変遷を経て、バッグワークスさんが現在のように自社ブランドを展開するに至ったきっかけは何だったのですか?

高島 弊社は旅行カバンをメインに30年近く製造していたんですが、バブルがはじけたことからその販路がなくなってしまって。そのため1995年頃からHPに活路を見出したところ、企業などからの業務用カバンの受注に繋がりました。業績は好調でしたが、またもや2009年のリーマンショックで注文が激減。「他の会社の業績によって経営が左右されるのではなく、自社の商品で経営をコントロールしたい」。そんな思いが引き金になり、自社ブランドの立ち上げを考えたんです。

——そして、「しごとのかばん」シリーズが完成したんですね。

高島 自社ブランドは立ち上げたいが、カバンを作ることに自信はあっても、ブランディングに関しては知識も経験もない。どうしようかと思考錯誤していた時に、中川政七商店さんと出会い、プロデュースをお願いしました。そして、「今まで業務用カバンを製造してきたノウハウを生かして業務用をモチーフにしたファッションバッグを作ってみては?」というアドバイスから誕生したのが、「しごとのかばん」シリーズです。まさか業務用カバンを作ってきたことが強みになるとは驚きでした。そうして完成したのが、「ポストマン(郵便配達)」「ミルクマン(牛乳配達)」「ワイヤーマン(電気工事技師)」の3アイテム。商品の機能性や使いやすさに加え、ストーリー性があることで人気に火がつき、現在は自社ブランド「BAGWORKS」として28シリーズを展開。数年前は影も形もなかった自社ブランド商品が、今や総売上の6割以上を占め、ここ数年は生産が追いつかないほどです。

しごとのかばん

地場産業の街として蘇った豊岡のその先は?

高島 茂広さん

——バッグワークス株式会社が自社ブランドを展開されているように、豊岡の他メーカーでも新しい取り組みをされているところが増えてきていると聞きます。

高島 豊岡は東京や大阪など大量消費地から離れていることから、OEMの産地基地やファッション性を重視しないビジネスカバンのメーカーが多かったんですよ。しかし、バブル景気の終焉やリーマンショックの影響から、戦後の地場産業だったカバンの産地としての機能が成り立たなくなり、倒産する会社が相次ぐという時期を経験しました。その時代を経て、産地として一度衰退したことから、古い因習や産業の形が淘汰され、今は新しい目で豊岡を見られる人たちが増えてきたと感じます。そうして、各社とも必死の努力が求められた結果、新しい取り組みをされるところが次第に多くなり、近年注目されることが多くなったのだと思いますね。

高島 茂広さん

——そういったことが幸いしてか、近年は若い人たちも豊岡の地場産業に注目する人たちが多くなったように感じます。

高島 弊社でもトヨオカ・カバン・アルチザン・スクールを卒業し、大阪からやってきた池田君をはじめ、Uターンで戻ってきた山科君など、若い人たちがカバンづくりに興味を抱いて働いています。ビジネスも多様化しているので、いろんな可能性がこの仕事にはまだまだあると思いますよ。しかし、産業として考えれば、個々の企業がもっと頑張らないと、これ以上の街全体の成長は望めないとは思っています。もっと社会にインパクトを与えるモノづくりや場所になるよう目指していかなければ難しい。そのためには次世代を育てていくことが先決。実際、カバンというモノづくりが作れる産地を考えた時に全国を探しても豊岡は唯一無二の存在。その誇りを持って挑んでいきたいですね。

BAGWORKS製品
BAGWORKS外観

バッグワークス株式会社

1954年創業のカバンメーカー。医療器具用バッグや電線工事技師の工具バッグなど、業務用バッグに特化しながらも、2012年から手がけた“しごとのかばん”をコンセプトにしたデイリーバッグ「BAGWORKS」を展開し、人気を博している。
≫ http://www.bagworks.co.jp/