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ホーム > お店とエリア > 近畿エリア(大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良・和歌山) > CITY LIGHTS 豊岡 > vol.02 対談「歴史ある文化を次世代へ」

次の世代にいいバトンを渡せるように。

落語家・桂雀太さんが永楽館を訪れ、館長・赤浦毅さんと対談。雀太さんは永楽館に入るなり、桟敷や廻り舞台が残る当時のままの館内をぐるりと眺めては、「初めて来たんですが、日常とかけ離れたノスタルジーな空間に息を飲みますわ」と感嘆の声を漏らします。芝居小屋の話から伝統芸能のこと、そして、今後の生き方論まで、1976年の同級生同士がざっくばらんに語り合いました。

桂雀太さんの紹介ページはこちら

歴史ある芸能と小屋を引き継いで。

雀太 永楽館には初めて来させてもらったんですが、こんな場所がよく残っていましたね。

赤浦 明治34年に誕生して、昭和39年に一旦閉館になったんです。そこから平成20年の復活まで、44年間ひっそりとこのまちに残っていた奇跡のような場所なんですよ。

雀太 確かにええ小屋ですね。いい空気が流れているというか。

赤浦 お客さんにはよく「小屋が喜んでいるな」とか「ここは小屋が生きてるな」と言っていただきます。ここは歌舞伎や落語の会場としてはもちろん、地域の様々なイベントにも使われている現役の小屋なんで、生命力があるんでしょうね。移築も一切しておらず、この場所でできて、ずっとこの場所にあるんですから。

雀太 120年近く前にできて以来、いろんな演者さんが舞台を務めて、あの柱はそれらを全部見てきたんですね。多分人がいなくなった時に柱同士で話してるんちゃうかな。「あの役者はよかったな」「初めて愛之助さんを見たけど、あれは人気が出るな」とか。絶対何か言ってますよ(笑)

赤浦 確かに話してるかもしれませんね(笑)

永楽館客席

これからはライブへと帰ってくる時代になる。

雀太 赤浦さんはここの館長になられてから、ずっと地域の人に喜んでもらえる小屋でありたいと思って運営されているそうですね。

赤浦 この小屋は町民の思いが復活させた場所なので、町民の人が楽しんで誇りに思ってもらえる場所にしたいと常々思っています。最近はここで子供落語全国大会を開いたんですよ。最初は地域のアマチュア落語家の会から始まり、それが発展して子供が落語をするようになり、全国大会まで繋がりました。今はいい形で次世代へ文化が継承されていっています。

永楽館舞台裏

雀太 芸能というのは、自分もやってみたいと思ってくれないと、そのジャンルは廃れるものです。アマチュアの数が多ければ多いほど、そのジャンルはイケるという話があって。ここは広がりあって、しかも子供も参加しているというのがうれしいですね。

赤浦 今は関西では落語家さんの数も過去最高なんですよね?

雀太 演者ももちろん、全国的に落語に興味を持ってくれている人がすごく増えてきていると感じますね。

赤浦 最近は若い子も寄席に来始めているとよく聞くんですが。スマホには固執しているけれど、やっぱり生の躍動感を感じたいと思うんでしょうね。生で見ると本当におもしろいですよね。同じ演目でも落語家さんで全然違うし。

永楽館舞台

雀太 技術は進んでいくけれど、スマホの世界では退屈になってきているんじゃないかな。ライブに足を運んで嗅いだ匂いとか生の音とか、高揚感を共有することの大事さに気付き始めていると思うんですよ。パフォーマンスだけじゃなく、100年前からある木の温もりや畳の匂い、光とか、いろんな要素が合わさって、ライブの楽しさが作り出されていますから、それを知ったなら、スマホやYouTubeでは飽き足らんようになって、今からはライブに帰ってくるような気がしますね。

赤浦 これからはコンビニも無人になってオートメーション化していく時代だからこそ、自分が日々どう過ごすかが重要になってきますね。そういった意味では観光や文化というのはより重要になってくると思うので、我々は心の豊かさをどう売りにしていくのか、私どものようにハコを運営するものは“ハコのリアルさ”をどう追求していくのかが鍵になると思っています。

雀太 そう考えるとここは、この小屋が作り出す空気感とか蓄積した歴史は何物にも変えがたいですね。

赤浦 けれど、歴史だけに頼らず、それを活用して価値のあるものを生み出さないといけないと思うんですよ。だからここでは伝統芸能もやればロックイベントなども開催します。そういったリアル感や本物を提供していくことが今後は大事になってくるんやろうなって思うんです。

次世代を育て、歴史を紡いでいく。

雀太さんと赤浦さん

雀太 赤浦さんは10年間館長をされて、なんと今年は新しい館長への代替わりを予定されていると聞きましたが?

赤浦 そうなんです。私も忙しくなってきて、そろそろ右腕がほしいなと思っていた時に現れたのが、25歳という若い女性スタッフで、彼女に次の館長を任せたいなと。落語もできる子で、芸を持っている子が館長をするっておもしろいでしょ(笑)

雀太 それは間違いないわ(笑)

赤浦 雀太さんも今年お弟子さんをとられたとか?

雀太さんと赤浦さん

雀太 いろいろ縁あってね、22歳の新卒採用ですわ(笑)。師匠になるのは初めてで、いろいろと教えてもらいますわ。ソワソワしててもあかんし、デンと構えてないとあかんし。弟子修行でもありますけど、師匠修行でもありますね。

赤浦 私も新しい館長にちゃんとしたバトンを渡さないといけませんね。

雀太 小屋の柱が見てますからね。「あいつ、しょーもないバトンを渡しよったで」とかね(笑)

赤浦 「半分落ちとるやないか」とか言われたりしてね(笑)

雀太 いいバトンを次の世代に渡せるようにお互い頑張りましょ!

雀太さんと赤浦さん