2009年3月24日
世界で初めて、セルロース系資源からバイオ水素生産の実証試験を実施次世代エネルギーの実用化に向け、先端技術による共同研究をスタート
〜サッポロビール、ブラジル石油会社ペトロブラス、エルゴステック〜
サッポロビール株式会社(本社・東京、社長・福永 勝)とPETRÓLEO BRASILEIRO S.A. <PETROBRAS>(本社・リオデジャネイロ、社長・José Sergio Gabrielli de Azevedo:以下、ペトロブラス社)、およびERGOSTECH, RENEWABLE ENERGY SOLUTIONS LTDA.(本社・サンパウロ、社長・Tohoru Watari:以下、エルゴステック社)とは、共同でブラジル国内における農作物残渣のセルロース系バイオマスを用いた水素等のバイオ燃料生産の実証試験を本年9月から開始します。
実用化の前段階として、内容積1m3規模のパイロットプラントを使用した、セルロース系バイオマスからのバイオ水素生産の実証試験は世界的にも初めての試みです。
農作物の残渣(非食用部)は繊維質を始めとする多種の糖質を含む非食糧資源であり、難資化性であることから生物的、化学的変換による利活用が困難な資源とされています。この資源の活用は、食糧と競合することなく、温室効果ガスの排出抑制や代替エネルギーの促進が可能という点から注目されています。さらに、世界の一次エネルギーの約3割を賄える資源量に相当する☆1ことからも高く期待されています。
今回の開発では、農業大国でありバイオ燃料先進国でもある、ブラジルの農産製造業やバイオ燃料製造業から排出される農作物の非食用残渣を原料に利用します。開発の延長線上には、更なるCO2排出抑制とバイオ水素生産の低コスト化を計画しています。10年以内には、産業利用はもとより自動車用燃料としても通用する、水素1m3☆2あたり40円の製造コストの実現を目指しています。
当社では地球温暖化や食糧問題などの資源環境課題について、非食糧資源の有効活用という観点から技術開発しています。この技術を基に、日本とブラジルの友好関係がさらに発展することを期待しています。
☆1 「バイオマスエネルギー開発・利用戦略の検討状況」平成14年11月、資源エネルギー庁より
☆2 「0℃、1気圧」の標準状態時のガス量
記
1.共同研究内容
非食糧資源(農業廃棄物バイオマス)からのバイオガス(水素、メタン)生産技術の開発
2.契約時期(3社)
2008年11月28日(金)
3.今後のスケジュール
| 2009年 7月中旬 | プラント設備を東京港よりリオデジャネイロ港に向けて搬出 |
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| 2009年 9月中旬 | エルゴステック社の試験施設(サンパウロ州カンピーナス市)にパイロットプラントを設置 |
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| 稼動開始1年目 | プラント設置とバイオマスの前処理方法の最適化試験 |
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| 2年目 | 多様な農業残渣を原料にした、水素の連続発酵試験 |
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| 3年目 | 採算性試験 |
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| 4年目以降 | 商用前プラントの建設と運転試験 |
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4.3社の役割
■ペトロブラス社
ブラジル政府に代わってブラジルの石油分野における活動を担うために1953年に創立された、エネルギー部門におけるブラジル最大の企業。石油メジャーとしては世界第5位。
微生物を工業利用するためのバイオプロセス研究開発部門が参画し共同研究するほか、水素ガスに関する製造、利用から販売に至る技術網と経験を活かして実用化に向けた戦略を立案する。
■エルゴステック社
2004年に新規事業の組織づくりと研究開発の強化に対応するために再編成されたバイオ燃料の研究やコンサルティングを行う企業。
日本の研究者との共同研究経験や発酵技術に関する技術力を活かし、パイロット試験の実務作業を担当する。今回のバイオ水素技術のブラジルでの試験は、サッポロビール社とエルゴステック社がブラジル国内のバイオ燃料について共同調査したことが発端となった。
■サッポロビール社
当社が設計しサッポロエンジニアリング社が製作するパイロットプラントを、エルゴステック社の試験施設に設置。当社のバイオ水素生産技術や長期に及ぶ連続運転から得たノウハウをブラジルの2社と共有しながら、商業生産に向けて現地での適用を図る。
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