サッポロビール株式会社
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企画会議【後編】

香りのイメージが湧いたところで、次は苦味や色、全体のバランスを決める作業に入りました。限られた条件の中、できるだけ希望に応えたいと、ヒアリングを続ける野口さん。たくさんのビールを試飲したり、混ぜて色を調合したり、1つずつイメージを絞っていきます。
森上さんの作りたいビールのイメージはどのようにまとまったのでしょうか?

求める香りのイメージは再現可能?

森上飲むタイミングも考えています。食事にはあわないと思うし。何に合わせるとか、どのタイミングに飲むかをいつも考えてるんです。お腹の減っていないタイミングで飲むビールなのかな。
ホップの香りだけというのはたくさんあると思うんですが、やっぱり麦の感じ、モルトの旨味を感じるものが少ないと思ってるんですよ。でもそれを出そうとして、低アルコール感にするのは簡単だと思うんですが、しっかりした飲みごたえと、麦の味もあるものが飲みたいというのがあります。

野口できますよ。例えば1本に100gの麦を使っているものを倍にして、麦に残っている糖分を多くするということは可能です。
それと、酵母由来の燻製のような、私達は「グアイヤコール臭」と言うんですが、そういう香りが味にも効いてくるんです。
それがもともと酵母が出している香りです。森上さんが最初に希望していた、コリアンダー、オレンジピール、アニスなどのスパイスやハーブの香り以外で、ビールで麦芽100%、ホップ、酵母を使うということを考えると、香りってなかなか特徴は出ないんです。

森上ワインのような発酵からくる、乳酸系の香味というのが含まれているのはベルギーのビールしかないと思うんです。

野口そうですね。

森上そのベルギーのビールを飲んだ時の香りをどこかで求めていると思うんです。

野口そうですか・・・
酸味を感じるビールっていうのもあります。醸造のやり方で、酸味をつけることはできます。

森上それをつけたことで、甘み、苦味、酸味のバランスが素晴らしくなるかはわからないですね。
やっぱり香りは重視していきたいというのは1つあって、イメージした香りがどうにかならないか、というのはあります。スパイスが使えないので、すべてを満たすのは難しいですが、濃縮された果実、ドライフルーツっぽいものは何かで出せるのかな。

野口うーん・・・
この並んだビールの中に近いものはありますか?

森上この2本しかないですねぇ・・・

野口では、この2本の中で、こんなところを突出したい、こんな味にしたい、というところで作ってみませんか?これより色をもっと濃くしたいとか、麦芽の感じをもっと出したいとか。

森上麦麦感はあって、香りの要素はこっちの燻製的な香りをドライフルーツのような香り。

野口ドライフルーツか・・(メモメモ)

野口・森上:うーん・・・うーん・・・うーん・・・(しばらくうなり続ける)

苦味や色を決めるキーワードは「麦芽」

野口アルコール7%くらいにして、もうちょっと麦っぽい感じを出してあげる、っていうのが今までの話ですよね。味の要素はどうしますか?
今までをまとめると、小麦麦芽からきている酸味が飲みやすさにつながっているもので作るか。麦麦しさは残るけれど、飲みやすさも残るというものにするか。

森上うんうん。そういう方向だと、ベースのイメージに近いですね。

ビールを混ぜあわせて色を調合

野口こういう色でもいいですか?

森上赤みがあったの印象的です。もう少し濃度感というか・・・粘性というか。液体として比重を感じるような。ワインみたいに。もともとワインが好きなので、色と香りを見ちゃうんです。

野口あぁ、そういうことですか。なるほど、なるほど。比重、粘性ですね。
おそらく、粘性というのは、補糖されているからだと思います。グラスにも、飲んだ後の泡がベトベトっと残る感じじゃないですか?それは糖度が高いからです。
苦味はどうですか?苦味は、アルコールと、ビールの元になる麦汁とのバランスなんです。
ちょっとエビスを飲んでみましょう。

森上エーデルピルスの苦味はいらないですね。エビスの苦味もいらないですね。

野口普通のスタンダードのビールくらいの苦味を感じられればいいですか?

森上バランスの良い苦味がいいですね。

野口ビールは面白いもので、温度が変わると味が全く変わるし、注ぎ方でも変わりますからね。

森上ワインも同じですよね。それはあると思います。

野口今の話を聞いて1つ作ってみましょう。
アルコールは6~7%くらい、小麦麦芽を使って、ちょっと飲みやすさをだし、麦の感じを受けるもので、苦味はスタンダードビールくらいの苦味を感じられる、色は黒いんだけど、その中に赤みがあるものはいかがでしょうか。

森上スタウトみたいな色になったら嫌だなと思っていて。

野口私もそんな感じにはしたくないですよ。黒麦芽をつかわなくて赤みを出すことはできますから。
琥珀エビスは、黒麦芽を使っていません。黒麦芽を使わないと、麦芽の焦げた感じはしませんが、色あいはきれいに出ます。

森上ちょっとだけ色をつけることはできますか?

野口できますよ!ではちょっと黒麦芽の焦げたような感じがほしいということですね。

森上これで苦味の希望は思っていた方向になりそうです!
あとは、フルーティーさ、ドライフルーツのような印象をどうするか。

野口私はドライフルーツというイメージがあまり浮かばないんです。

森上飲んだビールがそうだったんで、それが強い印象に残っていて。

野口酸味・・・酸味ですか・・・

森上果実を使っていないんだから、果実感なんて無理なんでしょうけどね。ワインじゃないんだから。
でも、あのビールはその感じがでていたんだよな・・・
フルーティーさっていうのは何で出ているんでしょう。

野口使っている酵母だったり、飲んだのがスパイスが入っていたので、それを感じたんでしょう。
よし、頭のなかではイメージが出来ました。ベースは決まりました!レシピを作ってみます。

森上4つのテーブルをどう使うかですね。

野口森上さんのベース案で2パターン。そして私のおすすめの2案も入れて作りませんか(笑)

森上いいですねぇ!

この後、ビールの注ぎ方、飲み方講座が始まり夜は更けていきました~

醸造家オリジナルのビールも作ることができるとは、贅沢な体験になりそうです!
次回は、この4種類のビール制作現場をレポートします。お楽しみに!

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